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残酷!音楽怪獣プログレ

しがないプログレ好きで、よく中古盤を漁っています。ときどきライブなんぞにも行っておりやす。

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アンソニー・フィリップス「ワイズ・アフター・ジ・イベント」



78年作。アンソニー・フィリップス(vo,g)、ジェネシス退社後のソロ2作目。全曲本人歌唱の「歌物アルバム」で、パンク・ロック全盛期に、良くここまで如何にもな「プログレッシブ・ロック」的な作品をメジャーのレーベルから発売できたものだと思う。当時でもジェネシス・ブランドはかなり健在だった、と言う事か。栗鼠が死の間際に観る走馬灯の風景、をストーリーを儚く淡く歌い上げた作品で、ファーストに比べて地味とも言われるが、音の作り込みはこちらの方が細かく、以降のフィリップスの作品が肌に合うかどうか、試金石的なアルバムともなっている。プロデュースはルパート・ハイン(Key)、当時のハインの子飼いのプログレ軍団、マイケル・ジャイルス(ds)、メル・コリンズ(Sax)参加。現行CDはデモ・バージョン等をCD2に追加したデラックス版。
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アンソニー・フィリップス「プライベート・パーツ&ピーシズ Part.10&11」


96/99年作。最近やっと長年の業績を纏めたボックス・セットが発売されたアンソニー・フィリップス(vo,g,key)、ジェネシスを早期退職後は、独自の幻想世界を主題とした、ニューエイジ・ミュージックを現在に至るまで発表し続けている。これは「プライベート・パーツ&ピーシズ」のシリーズ10巻目と11巻目をカップリングしたもので、主にフィリップスのソロ演奏を中心としたアコースティック・インストが中心。第10巻『ドラゴンフライズ・ドリーム』はクラシカル・ギター集。パート1とパート2に分かれ、『胡蝶の夢』にも似た淡い作品世界を描く。第11巻『ソワレ』はソロ・ピアノ集、ライナーに拠るとオーバーダブは一切無し。ビル・エヴァンスにも同名の曲がありましたね。ルノアールのジャケ絵、と云う豪華なことをしていて内容も欧州クラシカル・ピアニスト風味。ギタリストではなく、キーボーディストとしてのフィリップスが味わえる珍しい逸品。

サム・アリアーノ「アマルガメーション」


01年作。サム・アリアーノ(ds)はオーストラリア出身のセッション・ドラマー。デイブ・ブルーベック・バンドのジョー・モレロに教えを受け、ドラム・スクールの講師として働く傍ら、ニュー・トロルス、ゴングジラ、プラネットX等伊・仏の並居るテクニカル・プログ・バンドのサポートとして活躍する辣腕家。これは彼のファースト・リーダー・アルバム。当然インスト中心のテクニカル・ジャズ・ロック、フュージョン・プログの質の高い作品。余りビッグ・ネームはいないのだが、彼の関連したプログ/ジャズ・バンドの同僚が山の様にゲスト参加している。音的にはUKのインスト部、に例えられるが、確かに共演経験のあるアラン・ホールズワースのアルバムに印象が似ている気もする。隠れた名盤。

イヴァーノ・フォサッティ「コレクション」


73/75年作。伊ハード・プログレ・バンド、デリリウムの中心人物、イヴァーノ・フォサッティ(vo,g,flute)がバンド解散後に出したファースト・ソロとセカンド・ソロ、2IN1で再発。現在は重鎮イタリアン・カンタトゥーレとなった彼だが、まだこの2枚ではプログレを若干引き摺っている。地中海音楽をベースにしたトラッド/フォーク的な展開、テクニカル・インストに歌う変拍子。デリリウムまんまの曲調もあり、泣きの歌物、サイケデリックなギターの入るナンバーもある。「清涼感のあるサイケデリック・トラッド」と云う感触で、同じイタリアン・プログで言うとマウロ・パガーニ、ぺぺ・マイナ辺りが好きな人は気に入ると思う。この後70年台後半に掛けてフォサッティは徐々にメジャーのSSWの領域に突入、独特のメロディ感覚は残っているが、プログ・ファンにはほぼアピールしない歌手となり、この2枚がプログ時代の最後の輝きとなっている。

ゴブリン「ゾンビ(DSDリマスタリング版)」


78年作。『赤い深淵』『サスペリア』と併せもう一つの代表作『ゾンビ』もDSDリマスターで再発。今回、リマスター効果が一番大きいのは『サスペリア』だと思うが、『ゾンビ』の自然な広がり方も捨てがたい。ゴブリンのアルバムの中では最も「普通のサントラ」している作品だが、やはり冒頭の必殺の2曲、『メイン・テーマ(生ける屍の夜明け)』『ゾンビ』の破壊力はホラー映画音楽史上、歴史的なもの。他の曲はバラエティ豊かだがあくまでBGM仕様、しかも劇中ではイタリア公開版でもほぼ使用されず、ジョージ・A・ロメロ監督編集の米国公開版2種でも大量にライブラリー・ミュージックが代わりに使用され、ほぼ「必殺の2曲」以外の出番は無い不遇のサントラ。まぁ、昔は『エイリアン』とかよくこう云うのはありました。本編で使用されたライブラリー・ミュージックのみ集めたサントラ、リジェクトされたリチャード・ルービンシュタインのスコアを再演奏したアルバム等の関連作品もあり。今回はシネボックス社の拡張版ヴァージョンでの発売、ゾンビ・ボイスが最後にボートラで追加され気持よく眠れます(笑)。

ゴブリン「サスペリア2~赤い深淵(DSDリマスタリング版)」


75年作。ゴブリンの代表作3作、新規DSDリマスタリングで国内盤が廉価版で再発。アナログ・テープの質感を生かしたナチュラルな高音質盤で、過去最高と言われた国内盤紙ジャケ・シリーズが廃盤で狂騰的なプレミアが続いている現在、手軽に入手出来る製品としては充分納得のリマスターとなっている。内容は言わずと知れた「ゴブリン」としてのデヴュー作、伊ジャズの大物、ジョルジュ・ガスリーニのオリジナル・スコアと共に映画の中で絶大な効果を擧げた。CDは数種類出ておりまずオリジナル版(Rev.1)、映画内で使用された未発表バージョン初追加の一枚物(Rev.2)、フィルム・スコアを完全収録した2枚組(Rev.3、これが今回再発のバージョン)、ボックス・セット『アウェイキング』に収録のゴブリンの未発表フィルム・スコアをオミットし、ガスリーニの映画未使用のリジェクト・スコアを追加したもの(Rev.4)、とマニアは集めるのが結構大変。他にもクラウディオ・シモネッティ作曲のミュージカル版、なんて珍妙なブツもあるが、こちらは権利関係からかオリジナルの楽曲はほぼ使われていない。しかしこのオリジナルのジャケット、よく見るとかなりのネタバレだよなぁ。

スティック・メン「スーパーコリダー~アンソロジー2010~14」


14年発表。トニー・レヴィン(b)のハウス・バンド、スティック・メン初のベスト盤、2枚組。権利の異なるファースト以外の5枚から選曲、2枚目は13年のUSAツアーからインプロヴィゼーションを厳選して収録。レヴィン版『スラック』?よく言われているが、現在活躍中のバンドの中では『しょうがない』期のヌーヴォー・メタル・クリムゾンに音的には酷似、クリムゾンの遺産を最もストレートに受け継いだバンド、と云う下馬評。但し、やはりレヴィン・バンドであるからには彼の個性によって咀嚼されており、言い換えればそこが若干の物足りなさとなっている。レヴィン自身は競演するミュージシャンによってかなりスタイルの変わる人物なので、「クリムゾン・タイプの音楽をわざと演っている」感がどうも捨てきれない。「頭脳のないメタル・クリムゾン」と言えば言い過ぎか。それでもスティック・ベースを駆使した、レヴィンの難易度の高い演奏をこなすテクニカルな技術力は一級品であり、プログレ・フュージョン好きには堪らないものがあるだろう。特にベースをやってる人は必聴。

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