78年作。『赤い深淵』『サスペリア』と併せもう一つの代表作『ゾンビ』もDSDリマスターで再発。今回、リマスター効果が一番大きいのは『サスペリア』だと思うが、『ゾンビ』の自然な広がり方も捨てがたい。ゴブリンのアルバムの中では最も「普通のサントラ」している作品だが、やはり冒頭の必殺の2曲、『メイン・テーマ(生ける屍の夜明け)』『ゾンビ』の破壊力はホラー映画音楽史上、歴史的なもの。他の曲はバラエティ豊かだがあくまでBGM仕様、しかも劇中ではイタリア公開版でもほぼ使用されず、ジョージ・A・ロメロ監督編集の米国公開版2種でも大量にライブラリー・ミュージックが代わりに使用され、ほぼ「必殺の2曲」以外の出番は無い不遇のサントラ。まぁ、昔は『エイリアン』とかよくこう云うのはありました。本編で使用されたライブラリー・ミュージックのみ集めたサントラ、リジェクトされたリチャード・ルービンシュタインのスコアを再演奏したアルバム等の関連作品もあり。今回はシネボックス社の拡張版ヴァージョンでの発売、ゾンビ・ボイスが最後にボートラで追加され気持よく眠れます(笑)。
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