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残酷!音楽怪獣プログレ

しがないプログレ好きで、よく中古盤を漁っています。ときどきライブなんぞにも行っておりやす。

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ジェシー・レイ「ザ・シスル」


87年作。ジェシー・レイ(Vo,Key他)はPファンクのバーニー・ウォレルのバンド等で活躍した、スコットランド出身のソングライター。通常はプログレの範疇ではないが、「スコティッシュ・Pファンク」と云う独自のクロスオーバー・ジャンルを体現しており、ある意味でその方法論はかなりプログレッシブ。長らく廃盤だったそのファーストが、未発表曲等を混じえた2枚組デラックス・エディションで復活。音的にはファンクとアイリッシュ・ミュージックが交錯する水と油のエレクトロ・ポップなのだが、その歌詞はアイルランド系歌手の伝統に則り、諧謔的かつブラック・ユーモア満載のもの。スパークスやコーギス辺りのファンなら充分楽しめるかもしれない。以前からPファンクの方法論はブラック・ミュージックでありながら、プログレッシブ・ロックと酷似した点があると感じていたが、この人なんかは結構良いサンプルと言えるかも知れない。ベスト盤とレア曲編集盤の2枚も同時発売。
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ガーデン・ミュージック・プロジェクト「インスパイアード・バイ・シド・バレットズ・アートワーク」


14年作。少し変わったフロイド関連作品。シドは隠遁後、故郷では画家としても活躍、歿後にその作品の数点は売りに出され、オフィシャル・サイトでも閲覧可能になっている。その作品の印象をイタリアの若手プログ・バンドが結集し、楽曲化した「イメージ・アルバム」がコレ。とは言ってもイージーなものでなく、全ての楽曲が「シドがもしも音楽活動を続けていたら」こうもあろう、と云う感じのリスペクト感のあるものになっている。フロイドのマニアックなファンでなくても、元ネタがフロイドの1st~2枚のソロのどの曲か、解りやすく作られている。恐らくシドのファンの数だけ「作られたかもしれない、素晴らしい音楽」が夢想されているのだろう。その一つが作品化された事は充分に意義がある。フロイドにみならず、サイケデリック・ロック・ファンも必聴盤。

ケッヘル「ガリレオ」


98年作。元ミスター・シリウスのギタリスト、釜木茂一がリーダーのギター・トリオ、唯一の作品にしてジャップス・プログ史上燦然と輝く傑作。アラン・ホールズワース直系のテクニカル・ギターが浮遊感のあるリズムに乗り、何処までも大空に羽ばたいていく、そんなイメージを喚起させるアルバム。発表までにかなりの紆余曲折があり、最終的には国内ではなく、仏ムゼアからのディールを得て発売されたが、そんなバックストーリーを知らなくとも、単に釜木の紡ぎだす虚空の音世界に遊べば良い。同じムゼアからの国内バンド、アイン・ソフの諸作とも一部通じる、フュージョンではなくあくまで質感は「プログレ」な傑作。しかし、こうして見るとシンフォニック・ロックに関しては日本は90年代には先進国だったのですな。

RTZ「リターン・トゥ・ゼロ」


91年作。元ボストンのブラッド・デルフ(Vo)、バリー・グドロウ(g)らが結成した、通称「小粒なボストン」。14年版リマスターにて再発。90125イエスやエイジアの様に、実力派バンドのメンバーが売れ線ロックで再結成、の延長線上にある作品。その後は同路線のキーツと同じく、殆ど話題にならないで解散してしまったが、やはり「トム・ショルツのいないボストン」ってのがどうなるのかと思ったらこうなった、って言う予想通りの音楽性だったのが一番の敗因か?プロデュースも安定、メンバーは実力派の演奏巧者揃い、ロックンロールやバラードの曲順の配置も完璧、なのだが聴いた端から耳に残らず忘れていく。良品必ずしも傑作成らず。もう5年早かったら、もう少し売れていたかもね。

ネイサン・マール「ジャスティファイ」


14年作。キャメルの現キーボード担当、ガイ・ルブラン(Vo,Key,Ds)のハウス・シンフォニック・バンド、ネイサン・マール。08年の『エクソダス』以来久々の新作。スタジオ盤としては8作目。とは言っても、90年代から活躍しアルバムとアルバムの間が5年以上空く事が良くあるバンドなので、通常運転中といえるかも。その為基本的にはジェントル・ジャイアント、ブランドX系のテクニカル・プログなのだが、メンバーやプロデュースの方向性が毎回結構異なるので、バンドとしての統一イメージは薄い。まぁルブランがプログレ演ってりゃネイサン・マール、で良いのかも知れないが・・・。今回もテクニカル系のフュージョン・インスト、キャメル直系のエモーショナルな歌モノ、80年代ポンプでイット・バイツ系のハード・プログレ、の三点盛りで攻めて来る。ボーカル、キーボード、ドラムと本人も一台三役。最後はアンディ・ラティマー御大をゲストで連れてきての「泣きのプログレ」必殺のエンディング。破綻は無いけど、やっぱりこじんまりとはしてるかな。

ティム・クロッグ「ブギーマン/死霊の鏡」


80年作。ウーリー・ロメル監督のスラッシャー映画ブームに便乗した珍作のサントラ、初CD化。アナログLP起こしらしいが、音質は良好。かつて母の愛人を殺した娘の鏡に、悪霊が乗り移る。ハサミ、窓枠、マイナスドライバー、身近な家具やら文房具やらが、主人公と全く関係ないご近所さんたちを次々と惨殺していく!まぁSFXの予算とかが無いわけで、やはり歯ブラシやらネックレスやら身近な道具で人を殺す殺人鬼もの『虐殺の週末』とタメをはれる出来です。所謂「丙丁付け難い」って奴でしょうか。タイトルと共に、音楽もポリ・シンセ一色であの『ハロウィン』をリスペクト。モロにプロフェット5なミニ・ムーグの音源は80年代を感じさせます。ティム・クロッグはSSTなるシンセサイザー・ユニットで映画音楽やCMのBGMを製作していた人で、童謡風のメロディはBクラスのホラー映画には意外と合っているかも。新録の『組曲:ブギーマン』、『ブギーマン・ダンス・リミックス』のボートラ入り。

KENSO「内ナル声二回帰セヨ」


14年作。ジャパニーズ・プログ幻想派の雄、KENSOの結成40周年記念の新作、8年ぶりの登場。過去数作はエスノやテクノ、チル・アウトに傾倒、はたまたメジャー・レーベル所属であるためバンドの意に沿わないミックスの発表、と周辺的にも音楽性的にも色々あったKENSOだが、今回はタイトル通り「プログレッシブ・ロック」への回帰、具体的には2nd~3rd辺りのフレイヴァーを念頭に制作されており、本当に久しぶりにプログ・ファンの喝を癒やす内容になった。敢えて云うとコンセプトはセブンティーズ・クラシック・ロックの何処がカッコ良かったか?の実作に拠る再検証、いつもの揺蕩う様なフレーズの他にツェッペリンもクリムゾンも飛び出してくる展開、そこはこちらも年季の入ったバンドの為、異なる要素を上手く纏め上げている。最後の曲はルネッサンスみたい。

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