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残酷!音楽怪獣プログレ

しがないプログレ好きで、よく中古盤を漁っています。ときどきライブなんぞにも行っておりやす。

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グレッグ・レイク「ロンドン,81」


15年発表。グレッグ・レイク(Vo,b)の1stソロ・ツアーの録音、キング・ビスケット・フラワー・アワー音源が再発。ジャケが気持ち悪くなった。スタジオ盤同様、故ゲイリー・ムーア(g)が参加しているのが最大の目玉。ボートラとして従来盤になかった米公演の『セラヴィー』が追加。EL&Pの楽曲は『庶民~』『悪の教典』『ラッキー・マン』の3曲のみ、一部で有名なメタル・バージョンのクリムゾンの『21世紀~』『宮殿』も演奏。残りは全て1stソロからの楽曲で、オリジナルよりかっちょいい『ニュークリア・アタック』、日本で無茶苦茶有名になった『パリの散歩道』もムーア本人の演奏でキメる。その後のレイク、またはムーアの活動履歴に「何も残さなかった」無為の時期として評されているが、その後のイエスやエイジアのビッグ・ヒットを振り返れば「プログレの3分間化」のコンセプトは決して悪くはなく、むしろレイクには有能なソングライター、またはプロデューサーを付けるべきだったろう。ソロの楽曲の凡庸さがどうにかなればもう少し何とかなったかも?それでもEL&Pファンは今更だけど必聴盤。
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エニド「ザ・ブリッジ」


15年作。クラシックとロックの融合、英国クラシカル・プログの王道を目指す重鎮エニド、順当に新作を発表。だが、リーダーのジョン・ゴッドフリー(Key,p,Orchestration)は残念な事に現在アルツハイマーの初期症状を発症、本年度末に発表予定の、最後のスタジオ盤をラストにバンドを若手メンバーに譲る心積りらしい。あらら・・・(;_;)。そんな渦中でのスタジオ新作だが、過去曲の流用も多いが妙に気合が入っており、オペラ的なヴォーカル・ナンバーも多く70年代の初期スタジオ盤に酷似した趣きがある。文字通りの「白鳥の歌」に向けて全力疾走している感じが堪らなくショー・マスト・ゴー・オン。タイトル、ジャケ絵からは宗教的なリスペクトも感じるが、現段階ではあくまで「味付け」に過ぎず、決してクリスチャン・ミュージックにはなっていない。英国の大物バンドとしては久々の快作、交響曲集を聴くイメージで楽しみながらオーケストレーションに浸るのがベストか?9月発売の最新ライブ盤を挟んで、暮れに発売予定の「ゴッドフリー・エニドの最終作」にも期待大。

イエス「危機&こわれもの完全再現ライブ~ライブ・イン・アリゾナ2014」


15年発表。クリス・スクワイア(b)の突然の訃報には皆、驚かされた事だろう。後任がビリー・シャーウッドと云うのは既定路線だろうが、これでイエスからオリジナル・メンバーは一人もいなくなってしまった事となる。合掌。で、生前最後のアルバム、と言うとこのライブ盤になるのだろう。二大マグナム・オーパスの『危機』+『こわれもの』完全再現盤、昨年の日本公演と同じ内容である。国内盤は『ロンリー・ハート』のボートラ入り。最早クラシックの名曲群を演奏するオーケストラの様に、名指揮者ジェフ・ダウンズの指揮のもとに、一指乱れぬアンサンブルが繰り広げられる。二大名盤の14年型解釈、として過去作のライブと聴き比べて見るのが一番賢い鑑賞の方法だろう。さて、来年の夏までツアーの日程が組まれているイエス、今後は順当に行くのだろうか。これまでの経緯もあるし、ダウンズとシャーウッドが仲違いをして、何方かがアンダーソンを再び会長に担ぎ出して分裂、とかにならなきゃ良いけど・・・。

エイジア「ライブ・イン・サンフランシスコ 2012」


15年発表。再結成エイジア、フロンティアーズ・レーベルからスタジオ盤⇒ライブ(DVD付き)⇒スタジオ盤・・と云うスケジュールで新譜を発売しているが、今回予定通り12年『XXX』ツアーのライブ盤が発売。スティーブ・ハウ(g)在籍時の最後のツアーであり、恐らく「オリジナル・エイジア」としては最後の公式盤だろう。『XXX』からも3曲演奏、最初のツアーでは場所によってはかなりしんどかったアンサンブルも、『フェニックス』ツアーからは徐々に回復、『オメガ』ツアーからは一部ハウの体調不良があったが演奏内容は上々、そしてこの『XXX』ツアーではメンバーのアンサンブルはどの公演でも最高、もはや円熟の域に達したハズレのない物になっている。最上のシチュエーションでハウは脱退した訳で、イエスに専念すると云うよりも立つ鳥跡を濁さず、の心境だったのではないか。このツアーは他にもバンド側でのサウンドボード録音がブートレグで流出しており、その辺も上質な演奏の目白押しなので、是非続けて公式盤化して欲しいと思うのですが・・。

ゴブリン・リバース「ゴブリン・リバース」


15年作。シモネッティ抜きで再結成したばかりの「ゴブリン」のサイド・プロジェクト「ゴブリン・リバース」のスタジオ盤1stが発表。元々は今回再結成する前のファビオ・ピニャッテリ(b)、アゴスティーノ・マランゴロ(ds)の「復活ゴブリン」バンドの一つであり、今回は本体と同時進行で活動するのか、それとも早速分裂したのかは不明。前身バンド「チェリー・ファイブ」の復活も決定しており、これで「ゴブリン」「ゴブリン・リバース」「クラウディオ・シモネッティズ・ゴブリン」「チェリー・ファイブ」と4つの関連バンドが存在する事となる。幾ら分裂再編日常茶飯事のイタリアン・プログ・バンドとは言え、これは凄まじい。ニュー・トロルスだって分裂しても3つだぞ、おい。内容はピニャッテリ主導のサントラBGM仕様のインスト・プログ、つまり現在の本体の音楽性と殆ど変わる事はない。(一応コンセプト・アルバムらしいが・・・)安定しているともじわじわマンネリ化しているとも言える出来だが、このままだと「ゴブリン」だけで日本で「ユーロ・ロック・フェスティバル」が出来ますね。ゲストにファビオ・フリッツィを呼んで開催してくれないものかな。

ヒュー・ホッパー「Vol.9 アナトミー・オブ・フェイスリフト」


15年発表。ホッパー未発表全集第9巻にして目玉の一つ、「フェイスリフトの出来るまで」。ソフト・マシーンの名盤『3』のホッパー作曲の畢竟の代表曲『フェイスリフト』完成までを未発表テイク(ライブ含む)で追うドキュメント。故に69年~71年とアルバムで完成形が発表されるまでの5つのバージョンの『フェイスリフト』入り、当然他の余計な曲は入っておらず、同じ曲を連続5回聴くわけで殆どマシーンの研究者向けの内容と言える。最初に曲の構成を説明するホッパーの台詞が入り、『2』のキーボード+ベース+ドラムの構成で『スライトリー・オール・ザ・タイム』の派生曲の様に始まる69年バージョン、ディーン、ドブスン、チャリグのフリー・ジャズ畑のミュージシャンが加わり、「マッコイ・タイナーのよう』と呼ばれた69年セカンド・バージョン、その後チャリグの抜けた70年の2管バージョン、ドブスンも抜けカルテットとなり、よりジャズ・ロック寄りの構成美を重視した71年バージョンと目眩く進化していく『フェイスリフト』。ただ1曲を取り上げるこの企画は今回の様な追悼全集でもないと難しかったろう。マシーンの作曲過程が判る偉大なる脚注。来月いよいよ最終巻!

ヒュー・ホッパー「Vol.8 ベース・オン・トップ」


15年発表。故ヒュー・ホッパー(b,Tape Loop Etc)の未発表音源全集の第8巻。04年のイスラエルのフリー・ジャズ・シーンのミュージシャンとの擬似ライブ。現在では当たり前になっているが、晩年のホッパーは新し物好きで、よくこう言ったネットで遠隔地とのデータのやり取りでアルバムを作っていた先駆者。メイダッド・ザハリア(Key,Melotron)はイスラエルのミュージシャンにしてレーベル・オーナー、その上カンタベリー・ミュージック・マニア。現地でのフリー・ジャズ・セッションにホッパーのベースのアドオンを計画、色々あって無事録音を終了したが、レーベル側につまずきがあり未発表のままとなっていた。これに本企画の主催者マイケル・キングが目をつけ、今回目出度く公式盤と相成る訳である。残念ながらマスター・テイクが紛失し、仮マスターを使用しての商品化だが、丁寧なリマスタリングによりそれを感じさせない仕上がり。流石舞台を用意しただけあり、ホッパー独自の浮遊感がマッチした上質のフリー・セッションとなっている。ソロ作と云うよりやや初期マシーン寄り?

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