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残酷!音楽怪獣プログレ

しがないプログレ好きで、よく中古盤を漁っています。ときどきライブなんぞにも行っておりやす。

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イエス「プロジェニー:1972ライブ・ボックス」


72年作。はい、何か久々にイエス関連でエグいの来ましたー。72年『危機』全米ツアーでのライブ・ボックス、7箇所の公演をサウンドボード、フルセットで録音、全14枚組。名ライブ盤『イエスソングス』用に収録した音源で、『ライブ・イヤーズ』製作中に発見されたマスター・テープを現在のリマスタリング機材でノー編集でボックス化。会場のノリも各人の演奏ミスもまんまCD化、「72年」の絶好期のイエスのライブをそのまま体験できる大作。前任者の影を振り払う様に重低音でメンバーを煽りまくる若きホワイト、手数が今の百倍多いハウ、どんな曲でも個性を発揮する我の強いウェイクマン、実はベースが演奏の要となるスクワイア、やっぱり歌詞を忘れるアンダーソン。『危機』ですら公演中に最適解のライブ・バージョンを模索している事が判るドキュメント性、恐らく全時代中で一番格好良いアンコールの『ユアーズ・イズ・ノー・ディスグレイス』と、見処は多い。何処のパートが『イエスソングス』で使用されたか、パズルのピースを嵌めこむ上級者的楽しみ方も出来る。同じ時期の同じセット・リストの公演を7回聴く、と云う人によっては拷問に近い作品だが、イエス・マニアほどその微妙な差異を面白がる事が出来るだろう。次回は是非『イエスショウズ』用に録ったであろう『究極』ツアー辺りのボックスを希望!
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スプリング「スプリング(リマスター&エクステンデッド・エディション)


71~72年作。英「大盛りメロトロン定食」バンド、スプリングがエソテリック・レーベルから再発。2枚組で15年リマスタリング、以前に『スプリングⅡ』として販売されていた未発表セカンドの音源、別テイク、シングル・バージョン等現在判明している音源を全て盛り込んだ云わば「スプリング全集」。フループも在籍してた幻のドーン・レーベル作品、人気の高いキーフのジャケット、折り目正しい英国伝統のフォーク・ロック調の楽曲に絡むフルートも交えたブラス・セクション、トリプル・メロトロン(!)と、まぁ英国プログ好きなら堪らない要素がてんこ盛り、エソテリックがわざわざスペシャル・エディションとして今頃発売する意義が判る隠された名盤。スタックリッジやBBJH、所謂「英国田園系」が好きな人にはお奨め、未発表のセカンドの楽曲ではややEL&P的な展開を含むナンバーもあるので、このまま活動を継続していればそれなりの人気プログ・バンドになれたかも、と余計にその短命な活動が惜しまれる。メンバーの中ではパット・モラン(Vo,Key)がその後も映画音楽作曲家として活躍中。限定版っぽいので店頭にあるうちに是非!

ピップ・プラウド「もつれた空」


14年発表。シド・バレットに影響を受けたミュージシャンはロビン・ヒッチコック、ダニエル・ジョンストンと暇がないが、同時期に活動し天然で作風が似てる人と言うと意外に少ない。「オーストラリアのシド・バレット」このピップ・プラウドは数少ないその一人。60年代から活動を始め、メジャーで2枚のアルバムを発表、以降一時引退するが70年代に活動を再開、断続的に作品を発表するが2010年に惜しくも癌で逝去する。これはその彼の言って見れば「オールタイム・ベスト」として編集された一枚。歌詞は時代性もあってシドよりラジカルなものも多いが、外れたスケール奏法、飄々とした歌唱法、まさしくシドと同じ時期に同じ平原に立って世界を見ていた人物の歌、と言って良いだろう。別物の個性なのは当然なのだが口当たり、音楽の質感がシドのソロ作品との立ち位置がよく似ている。彼らの音楽は、常に「何かを作る事」の意義を、全世界に向けて投げ掛けている。それは多少時代の趨勢が変わっても、変わらないものの筈だ。再び問おう、シド・バレットは何処にいる?

泉陸奥彦「ケネディ!」


87年作。元DADAの泉陸奥彦率いるケネディ、国内未CD化だった2ndのライブ盤が再発。海外で一度CD化されていたみたいで、それは知りませんでした。当時のプログ・バンドが殆どそうであるかの様に、スタジオ盤より疾走感のあるイケイケのライブ・バージョン。1stからの『トゥインクリング・ナサ』で幕を開け、DADA時代よりの名曲『飛行船パート1』、1stからのよりテクニカルな演奏となったインスト曲群で観客を盛り上げ、中盤にマハビシュヌ・オーケストラの『火の鳥』をカヴァー。ラストは名曲『飛行船パート3』で、ただ号泣。この後メンバーの逝去により一時活動を中止するが、現在奇跡の復活作を発表しているのは皆さん御存知の通り。これで泉氏関連ワークでは未CD化アルバムは幻のインディーズ時代の1st『浄』だけとなったが、たかみ・ひろし氏のライナーにはいずれ・・・みたいな事が書いてある。期待して良いのかな?

エンリコ・シモネッティ「ピアノの色彩」


74年作。タイミング良く?クラウディオの親父さん、エンリコ・シモネッティの作品集も国内盤で再発。映画音楽作曲家として知られた人であり、これはその彼の発表したサントラ作品のシングル・バージョン等を集めたコンピレーションアルバム。所謂ラウンジ・ミュージックのアルバムとして秀逸な作品だが、実は幾つかの楽曲の演奏に息子クラウディオのゴブリン一派、サントラ工房だったファビオ・フリッツィ一派が噛んでいる。正式にクレジットがあるのはTV映画『ガンマ』のメイン・テーマのみだが、他にもマッシモ・モランテ、アゴスティーノ・マランゴロ等もスタジオ・ミュージシャンとして関わっており、どのパートをこいつが演奏してるかとか、ブラインド・テストごっこをして見るのも一興。因みにエンリコはブラジルに移住していた事もあり、ブラジル音楽を伊ジャズ界に最初に持ち込んだ一人としても知られている。その辺りの辺境テイストを感じられる作品もあり、この辺はややエスニック・プログ寄り?

クラウディオ・シモネッティ「デモンズ(30周年記念盤)」


85年作。シモネッティ単体のサントラ『デモンズ』も豪華版にて再発。ランベルト・バーバ監督の作品で、謎の映画館に若者たちが招かれて行くと、何故か上映している映画の通り、次々と客席の観客も悪魔に乗り移られた悪鬼となって・・・と云う時代を反映した血みどろゾンビ物の変化球的作品。それでも各国でヒットして、翌年に舞台をTVと高層マンションに切り替えた『デモンズ2』を発表。がしかし、正統的続編はここまで。以降は内容は別物な悪魔ものの『3』、ローズマリーの赤ちゃんものの『4』、雪山で遭難した若者を山姥みたいなのが襲う『5』、アート系ゾンビ物の奔り『95』など、日本だけで勝手に続編にされた映画が続々公開された。今回の再発盤は、以前に既発のシモネッティのBGMだけを揃えたサントラに謎の未発表曲『デモンズ・ラウンジ』を追加、ボーナス・ディスクでリミックス盤も追加したもの。公開当時の他のミュージシャンのロック・ナンバーも含めた、オリジナル盤のCD化はやはり今後も難しい?

クラウディオ・シモネッティズ・ゴブリン「ザ・マーダー・コレクション」


15年作。かたやゴブリン本体から脱退したクラウディオ・シモネッティ(Kbd)も、スタジオ盤の新譜を発表。「クラウディオ・シモネッティズ・ゴブリン」の名称で、内容は過去のサントラ曲等のスタジオ再録盤。メンバーを見ると、実質以前のシモネッティのソロ・バンド、「デモニア」の名称変更の様である。演奏曲目はサントラ仕事から『サスペリア2』『サスペリア』『ゾンビ』X2曲、『フェノミナ』『オペラ座・血の喝采』『デモンズ』『シャドー』『スリープレス』、オリジナル・アルバムからは『ローラー』より表題曲、『マークの幻想の旅』より『そしてロック』。まぁ、所謂「新録ベスト」の趣き。デモニア同様、現在のシモネッティの趣味なのかオリジナルよりもメタル・アレンジが強くなっている。以前の「シモネッティズ・ホラー・プロジェクト」で披露されたラップ・バージョンの『サスペリア2』みたいなとんでもアレンジ曲は少ないが、『サスペリア』なんかはバックのぼそぼそ声がリマスターではっきり聴こえて気持ちが悪い。それでも、また内紛状態?の本家とは違い、こっちはこっちで英語圏内で精力的にライブ活動中なので、本家ゴブリンよりも来日の可能性は高いかなぁ。

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プログレは楽しい。プログレは、音楽ジャンルではなく、新たな人生の思考法だ(=^・・^=)

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