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残酷!音楽怪獣プログレ

しがないプログレ好きで、よく中古盤を漁っています。ときどきライブなんぞにも行っておりやす。

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ゲイリー・ウインド「ディープ・ウォーター」


88年作。故ゲイリー・ウインド(ts,as)は、カンタベリー・ミュージック周辺、或いはクリス・マクレガー、レニー・トリスターノ、カーラ・ブレイ等のジャズ・シーンで活躍した異能のサックス奏者。彼のソロ・アルバム数作が14年、ゴンゾ・マルチメディア社からリマスター再発された。彼のソロ・アルバムはどれも一筋縄ではいかず、個性的な魅力のある作品ばかり。まずはコレ。バック・バンドにNYファンク、オルタナ系の人材で固めた、異形のロック・アルバム。ヴォーカルは深い水中の中から発せられる如きリバーブの掛かった音、全体を通してオルタナ系のパンキッシュなロック・ナンバーが展開され、それにウインドのフリー・ブロウイングが絡む、と云うとラウドな印象を与えがちだが、質感は奇妙に静謐。ニュー・エイジ・ミュージックの変種としても聴け、恐らくプログ・ファンが一番気に入るのはこのアルバムだろう。しかし、まだまだウインドの作品世界は深く、これだけではないのよ・・・。

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ケリー・リブグレン「闇の支配者」


80年作。カンサスのケリー・リブグレン(G,Key)のファースト・ソロ、リマスター盤にて再発。ジョー・リン・ターナー(vo)、スティーブ・ウォルシュ(Key)参加。基本的にはカンサスのファンを裏切らないハード・ロック+プログ風のキーボードで味付け、と云う出来。アメリカン・フォーク、ブルーグラス、トラッド等の米国流の伝統音楽が、本来英国原産のプログレで纏め上げているのが味わい深い。本来イエスやジェネシスをフェバリットとして擧げているケリーだが、敢えてそっち路線を取らず、自然体で創られているのが、本人の人柄を偲ばせて好感が持てる。アメリカン・ハードのファンは必須盤?

ウェンディ・カーロス他「シャイニング(O.S.T)」


80年作。シャイニングのドキュメンタリー映画『ROOM237』が公開された。正直個々の映画の解釈には、どひゃー何じゃそりゃと云うレベルも少なくないのだが、この2014年にシャイニングの名シーンが映画館の大画面で観れるのは喜ばしい。で、サントラ名盤と謳われながら、未CD化のこのアルバム。使用された一部の現代音楽の再利用が許諾されない、と云う話を聴いたことがある。それでもウエンディ・カーロスがベルリオーズの『断頭台への行進』をモチーフにしたメイン・テーマ、♬カシャーン!カシャーン!♬と映画を一遍見たら一生耳に残るペンデレツキの『ウトレンニャ』、現代音楽を使用したホラー・サントラとしては『エクソシスト』に次いでピカ一だろう。ウエンディ・カーロスが作曲したシンセの本編未使用曲を集めたコンピレーションは別に有り。

トニー・バンクス「スティル」


92年作。サントラ仕事を除くと、これがソロ・アルバムの5枚目。ポップ路線を狙ってやはり大爆死、の1枚なのだが、気合はこれが一番入っていて、内容的にも無視するのは惜しい一枚。元マリリオンのフィッシュ、当時の売れっ子ニック・カーショウがヴォーカル、ベースに現ザ・フーのピノ・パラディーノ、ゲスト陣も豪華。英国調の適度にウエットな曲調、同時期のジェネシス・ライクなポップな曲もある。「売れる要素」を万全の体制で配し、今度こそ、の思いや余程強かったろう。残念ながら・・だった訳だが、一連のソロの中では最も質の高い一枚、ジャケも格好良いし、「80年代プログ・ポップ」好きにはお薦めです。

トニー・バンクス「ア・キュリアス・フィーリング」


79年作。ジェネシスのトニー・バンクス(Key,Synth)のソロで、プログレなのは何とこれだけなのである。以降はひたすらメジャーの売れ線を狙って、挫折した作品が延々と続く。同僚がフィル・コリンズとマイク・ラザフォードだからねぇ、気持ちは判らんでもないけど。それでもこのアルバムは素晴らしく、ポップとプログレッシブが絶妙にブレンドされた楽曲に、静的なトニーの鍵盤が叙情的に絡む。合間に挟まれるインストもただひたすら美しい。如何にも70年代のプログ・キーボーディストのアルバムと云う感じで、同時期のフロイドのリック・ライト、キャメルのピート・バーデンスのソロが好きな人は一も二も無く気にいるだろう。むしろこの路線で活動し続けてくれていれば、かつての同僚、スティーブ・ハケットと同様に、現在の何でもありのプログ・マーケットで重鎮として注目されていたろうに・・・いや、今からでも遅くはない。ナクソスで趣味全開のクラシック・アルバムなんぞ作っとらんで、プログレに戻ってきて下さい。切にお願いしまふ(^_^;)。

モルカ「風味絶佳」


04年作。少し前だが、映画『47RONIN』を見た。『忠臣蔵』がベースの割には、その余りにも日本文化へのリスペクトの無さに批判が集まっている。確かに『チャイニーズ・ゴースト・ストーリー』の様な、中華系ファンタジーの映画と化している。だけど、皆さんそんなに怒るほど日本文化が好きですか?決してつまらない映画ではないのである。(その点では、「トンデモ映画」としても落第点)上っ面だけの設定を苦笑いした上で楽しむ映画なのだ。このアルバムも、エスニック・フュージョンを標榜する唯一の作品。中近東からカリビアン、ブルガリアン、様々な国の民族音楽をネタ元としたジャズ・ロックが延々と続くが、その取り入れ方は当然、かなり上っ面、ごった煮、闇鍋状態。本式の民族音楽の演奏家からのクレーム等もあり、解散してしまったみたいだが、上っ面を上っ面として楽しめない「粋」な想像力の無い文化なんて、潰れてしまえ。

マイク&メカニックス「シングルズ 1985-2014」


14年発表。マイク&メカニックス、過去に各国独自のものはあったが、公式としては二度目のベスト盤が発売された。1枚組と2枚組があり、何故か余り値段が変わらない。2枚組のCD-2はレアリティーズ収録、過去ブートレグ等で出ていたアルバム未発表曲が多数、と云うかCD1枚分あったのね。ポール・ヤング+ポール・キャラックのダブル・リード・ヴォーカル時代→ヤングの逝去によるポール・キャラック時代→アンドリュー・ローチフォード+ティム・ハウアーの現在と、様々なヴォーカルの味わいを楽しめるのがやはり一番の聴きどころか?まるでヤングが亡くなるのを予期していた様な歌詞の『ナウ・ザッツ・ユー・ゴーン』は何度聴いても感涙。当時のエイジア、イエス等と並び、ジェネシスから派生した「3分間のプログレ・ポップ」の傑作。みんな買ってね。

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