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残酷!音楽怪獣プログレ

しがないプログレ好きで、よく中古盤を漁っています。ときどきライブなんぞにも行っておりやす。

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難波弘之&S.O.W「グリーン・レクイエム」


85年作。難波弘之(Key,Synth)&S.O.W、SFのイメージ・アルバム仕事の第2弾。こちらもプログ・ファンから高評価の一作。当時の「イメージ・アルバム」は他のジャンルの作曲家が手掛けた場合、あくまでファン・グッズの一環として製作されていたのに対し、難波の手法はプログ・ロックでお馴染みの、文学をモチーフとしたコンセプト・アルバムとして創られており、その手法が他の作品とはレベルが違う要因と思われる。このアルバムは主人公の美しいテーマ・メロディーをモチーフとして大切にした、言ってみれば『スノー・グース』タイプ。新井素子の原作は映画化され、そちらの音楽は久石譲が担当。こちらも美メロだが、諸事情によりサントラは発売されておらず、久石のソロ・ピアノ集『Piano Stories』に同メイン・テーマのみ再録音されている。
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難波弘之&S.O.W「真幻魔大戦」


84年作。難波弘之(Key,Synth)と彼のバック・バンド、センス・オブ・ワンダーは、80年代にSF小説のイメージ・アルバムを3作手掛けているが、どれもオリジナル盤に負けず劣らず秀逸な出来とプログ・ファンの評価も高い。最初はこの一作。平井和正の『真幻魔大戦』のアルバム化。オリジナル『幻魔大戦』のアニメのサントラを御大キース・エマーソンが担当している事もあり、負けじと十二分に気合の入った出来となっている。これ迄以上にゴージャスなシンセ・ワーク、ゲストも厚見玲衣、ケーシー・ランキン、そおる透と当時のプログ陣総出の豪華さ。原作はオリジナル『幻魔大戦』のパラレル・ワールド、オリジナルが中途から宗教小説に変貌してしまうのに対し、こちらは最後までちゃんとSFしている(全18巻で未完)。作者の平井和正が何かに取り憑かれていた時代の作品なので、未完なのが判っていても1冊読むと最後まで一気に読んでしまうパワーのある長編、未読の方は是非こちらも一読を。

トレイ・ガン「アイル・テル・ホワット・アイ・ソウ」


11年発売。90年代クリムゾンのベーシスト/ウォー・ギター担当、トレイ・ガンの93年~10年までのソロ・ワークのベスト盤、2枚組。もう一人のベーシスト、トニー・レヴィンのソロには捻くれたユーモアがあり、何かってぇと超絶演奏バトルに走る悪いクセがあるが、ガンのソロは性格が真面目なせいかやや暗めで、ユーモアが無く、割りとイージーにエスニック系、アンビエント系に走る癖がある。ちょっとその辺は聴いてて辛いのだが・・それでもフリップ翁の秘蔵っ子だけあり、この約20年間、ディシプリン・レーベル関連作の様々なセッションに駆り出されており、それらのテクニカルなサポート・ミュージシャンとしての演奏も、このベスト盤に入っている。(ジョン・ポール・ジョーンズ、KTU、マット・ヘンダーソン、N.Y.X・・etc)全体を通してガンのこれまでのキャリアが判る出来になっており、構成は悪くない。UKZも入れて欲しかった。変拍子インスト系が好きな人向け。

ザ・ジャイルス・ブラザーズ「1962-1967」


09年発売。マイケル・ジャイルズ(Vo,ds)、ピーター・ジャイルズ(Vo,b)兄弟の、クリムゾンと云うかジャイルズ・ジャイルズ&フリップ結成以前の、シングル音源をまとめた労作コンピレーション。62年から67年、ビート・バンドからサイケデリック・ロックへと、彼らもスウィンギング・ロンドンの波をモロに被った世代である事が判る。一部は盤起こしの為、スクラッチ・ノイズが入っているが、音源の希少度から考えれば問題は無いレベル。後にGG&Fで再演する『ワン・イン・ア・ミリオン』もザ・ブレインで既に演奏している。この長年の芸能界での経験が、クリムゾンのファーストに結べ付いたか、う~ん、どうだろう。ヴォイスプリント社の相変わらずの悪いクセが出て、曲目がライナーとまた入れ違ってます(^_^;)。減点3。

サブリナ「サブリナ」

 
86年作。国内クライム・レーベルのレア盤、リマスター版で再発。元ヘヴィメタル・アーミーの中島優貴(Key,Synth)関連作。当時ライブ・ハウスで人気のあった最初期のガールズ・メタル・バンドを中島がプロデュース、自らもメンバーとなり発表したアルバム。が、80年代の魔力の怖いところ、「売れ線」狙いなのかバンドは何故か女声ヴォーカル入りのシンセ・ポップ・ユニットとなり、中島のキーボード・ワークに若干プログレ風味はあるが、全編に大場久美子の『ディスコ・ドリーム』の如きスカスカ感が漂う惨状と成り果てた。どうもこの頃のキングのプログレ陣は、時代に対応しようとしてかなり迷いが有る。ファーストで色んな所の顔色を伺って、作品が散漫なものとなるのはよくある話だが、これならレア盤もやむ無し、納得の一枚。(ジャケは良いのだが・・・)最初の予定通りガールズ・メタルで売り出していたら、今のSCANDALみたいになったかもね。

ミッキー・カーティスとサムライ「河童」



71年作。キャロルや『とん平のHey Youブルース』等で著名な後の名プロデューサー、ミッキー・カーティス(Vo、g)が海外で結成したハード・ロック+プログレッシブ・ロック・バンド、サムライの2nd。当時の「ニュー・ロック」バンドの実力は本当に凄く、同時期の水谷公生や陳信輝の諸作は、何れここでも紹介したい。このサムライも70年代の波をモロに被った口で、基本サイケデリックの入ったハード・ロックだが、語り口や演奏にかなり英国プログレッシブ風味が見受けられ、正統派プログレ・フリークには堪らない出来。ギター・インプロヴァイズが長々と続く辺りはグレイトフル・デッドの様だが、アメリカンな人格開放的なサイケにトバずに、どんどん閉塞的な世界観を描き出していくのが良い。これ、他国に類型の無い「日本版70年代フォーク」のプログレ化、では無いのかな。当時のメジャー・シーンの人気は得られずにサムライはこの2枚目で解散してしまうが、この辺の路線が発展していたら国内の音楽シーンはどう変わっていたか、ディックの『高い城の男』の様に妄想してみるのも一興。

ヴィットリオ・デ・スカルツィ「イル・メグリオ・ディ・ニュー・トロルス」


13年発売。伊ニュー・トロルス、主要メンバーのヴィットリオ・ディ・スカルツィ(Vo,g,Key)による11年の自身のバンドを連れてのソロ・ライブ、まぁ早い話が「スカルツィ、ニュー・トロルスを唄う」ですな。とは言っても、メンバーは別働隊のニュー・トロルスUTと一部被っている。選曲はプログ系のものは殆ど無く、80年台以降のスカルツィ作曲のものが大半を占めるが、未だに現役の大物イタリアン・ロック・バンドのポップな面が強調され、迫力のあるライブになっている。言って見ればイエスの90125期のトレヴァー・ラビンのソロみたいなモンですかね。音質も良好で、イタリアン・プログ系のファン向けの推薦盤。

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