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残酷!音楽怪獣プログレ

しがないプログレ好きで、よく中古盤を漁っています。ときどきライブなんぞにも行っておりやす。

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キャラヴァン「ア・ナイツ・テール」


00年作。英国カンタベリーの雄、しばらく廃盤だった00年のUSAライブ。新生キャラヴァンの了解の元にリマスター再発。ラッシュ他が出演のロック・フェスの対バンだったそうで、どんな客層が見に来てたんだろう。メンバーはこの時期特有の面子で、パイ・ヘイスティングス(Vo,g)、リチャード・コフラン(ds)、デイブ・シンクレア(Key,Vo)、ジェフ・リチャードソン(Viola)、ダグ・ボイル(g)、ジム・レヴァートン(b)、サイモン・ベントール(per)。ダグ・ボイルは同時出演のロバート・プラント・バンドからのスペシャル・ゲスト。選曲は『ナイン・フィート・アンダーグラウンド』『リチャードのために』等、まぁ納得出来る代表作の数々。途中のメドレーでロバート・ワイアットの『オー・キャロライン』なんかも出て来る。レア・ライブには違いなく、このシリーズ、他にも数枚発売していた筈だけど、順番に発売するのかな。
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V.A「プー・トリビュートバンド・プロジェクト」


14年作。イタリアの大物プログ・バンドのトリビュート・シリーズ、一通り英国バンドを出し終わって次はどうするか、と思っていたら本国の超大物、イ・プーのトリビュート盤が出た。2枚組。これ迄のシリーズと異なり長尺の曲は無く、全25バンド、全て多少ベタでも「歌モノ」を聴かせる心意気で朗々と歌いあげている。基本的には完コピ状態なので、従来盤にあった「あの曲がこんなアレンジで?!」みたいな面白みは無いが、そこは日本での初ライブにイタリア大使館が参列するほどの国民的バンド、イ・プーがどれだけ本国でリスペクトされているかが逆説的に判る一枚になっている。ラストがプログ時代の名曲『パルジファル PartⅠ~Ⅱ』なのも嬉しい。むしろイ・プーのアルバムを余り持っていないイタリアン・プログのファンにお薦め。

デヴィッド・ジャクソン「バッテリー・インクルーデッド」


03年発表。元VDGG⇒オザンナのデヴィッド・ジャクソン(Sax)、99年のライブ盤がゴンゾ・マルチメディア社よりリマスター再発。オランダのルネ・ヴァン・コミニー(ds,Per)のハウス・バンドとの合体ライブで、トレード・マークのダブル・サックスでローランド・カーク張りに吹きまくっているかと思いきや、ニュー・エイジ風のキーボードに乗せた端正な楽曲にユーロピアンなジャクソンのブロウが被さる、上品なコンテンポラリー・フュージョン作品。そう言えば、余りフリーキーな演奏をする人ではありませんでしたね。リマスタリングでリズム・セクションが前面に出たミキシング、曲によってテナー、アルト、フルートと持ち帰るジャクソンの適材適所ぶりが聴きものか。とは言え、お洒落系のバーのBGMと云う感じで、やっぱ地味なんだよねぇ。

トー・ファット「BBCセッションズ 1969-1970」


14年発表。前回のフロイドと同時発売。トー・ファットはザ・ゴッズにいたケン・ヘンズレー(Key,g)とリー・カークスレイク(ds)がそのまま移籍したハード・ロック・バンド。つまりユーライア・ヒープの前身バンドの一つで、クリス・ファーロウ張りのねちっこいヴォーカルに切れの良いブリティッシュ・ハードな演奏が絡む、70年代英国ハード・ロック・ファンならかなり気に入りそうな中堅バンド。わざわざここで紹介するのは訳があって、このCD、最後にボートラでザ・ゴッズの未CD化シングルが入っている。つまり、公式ではグレッグ・レイク(Vo,b)入りの音源、初CD化である。ゴッズのスタジオ盤2枚はレイク脱退後の発表だし、レイク入りのブートレグは出ているが高価だし見つけにくい。その意味では、EL&Pマニアは無くならない内に購入しておくのが吉か(^_^;)。

ピンク・フロイド「BBCセッションズ 1967-1968」


14年発表。(写真はLP版)仏オン・ジ・エアー・レーベルから、まさかの初の公式盤。とは言ってもレーベルのサイトにはデータが載っておらず、放送用音源の国による著作権の違いの間隙を縫った、限りなくグレーに近い商品ではある。内容はバレット在籍時⇒ギルモア加入時、のまさに初期ラジオ・ライブ音源で、ちょっとトンガッたサイケ・ポップ・バンドだったフロイドがシド・バレットと云う精神的支柱を失い、感情表現豊かなギタリスト、デイブ・ギルモアを得て全く違った作品世界に突入していく過程が判る、バンド史上かなりの重要ドキュメント。勿論これよりも音質の良いブートレグ、曲数の多いコンプリートなブートレグ等もとっくに出ているが、通常のCDショップで買える事に意義がある。先の理由で、すぐに廃盤になりそうなので、購入はお早めに(^_^;)。

ミッチ・ペリー「ワイア・トゥー・ワイア」


96年作。現エイジアFJPのギタリスト、ミッチ・ペリーのファースト・ソロ・アルバム。(またすぐ変わるかも知れないが(^_^;))パット・スロールに見出されて芸能界入りした人の様で、二軍エイジア入りはその辺のコネかも知れない。当時はMSGのサポート・アクトとして認識されており、他にも山の様にHM/HR関係のバンドに参加しているが、イマイチ名が売れず「器用貧乏」な点はエイジアFJPのメンバーの要素を満たしているか。このアルバムはタイトル通りジェフ・ベック『ワイアード』辺りをリスペクトした、70年代フュージョン風ギター・インスト系アルバム。当然自らのテクニックを存分に披露した作品で、曲によってはゲイリー・ムーア、MSG風に振る舞えるのはキャリアの成せる業か。ガスリー・ゴーヴァンの様に、エイジアFJP脱退後にテクニカル系のギタリストとして人気が出るかも知れないね。

ホークウインド「ザ・フリックナイフ・イヤーズ 1981-1988」


14年発表。ホークウインドは80年代にスタジオ盤は大手RCA社、ライブやコンピレーションは仲の良い独立系のフリックナイフ・レーベルから発売していた。一種の二重契約であり、RCAは余り良い顔はしなかったらしい。(今も似た様なコトやっているが・・・(^_^;)。)これはそのフリックナイフ社からの、長らく廃盤になっていたアルバムを5枚組に纏めたボックス・セット。内容は、ホークスとその関連バンドのコンピ『フレンド&リレーションズVol.1』『同2』『同3』、ライブ・コンピの『ゾーンズ』ライブ+旧曲のスタジオ再演コンピ『アウト・アンド・インテイク』。各種シングル・バージョン等のアウトテイク付き。この5枚以外にも数枚のライブ盤があったが、過去に何らかの形でCD化されているものはご丁寧にも外されている。未CD化のレア盤のみに焦点を絞ったマニアックな商品で、絶対にホークス初心者にはお薦め出来ない作品。似た様な曲が多くて、聴いてるとアタマクラクラします。

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