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残酷!音楽怪獣プログレ

しがないプログレ好きで、よく中古盤を漁っています。ときどきライブなんぞにも行っておりやす。

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リック・ウェイクマン「オペラ座の怪人」


90年作。25年作のサイレント映画『オペラの怪人』は再三音楽を新たに付けられてビデオ化、DVD化されているが、ウエイクマンも89年に約90分のBGMを付ける仕事をしている。その音楽を整理し、歌を付け、アルバムにしたものがこれ。現在はPhantom Of The Operaだが、最初の発売時のタイトルはPhantom Power。アシュレイ・ホルト、クリッシー・ハモンド、ラモーン・メレディオス等、当時のソロで付き合いの有った常連ボーカルが勢揃い、80年代風のポップ・ロックを展開している。ウェイクマン、格好もそれっぽいからどうせなら自分が怪人で主演すれば良いのに。もっとも曲を盗んだら殺されそうなのは、どっちかと言うとキース・エマーソンの方ですが。因みに日本ではビデオ時代に、難波弘之も同じ仕事にチャレンジ。興味の有る人は日米キーボード対決、聴き比べて見ると良いでしょう。
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ポポル・ヴー「ノスフェラトゥ」


78年作。ついでにこの寒いのに、プログレ+怪奇映画特集。独ヴォルナー・ヘルツォークのサイレント映画のリメイクのサントラ版。映画自体は同監督にしては失敗作扱いされているが、シュールな雰囲気が漂う怪奇映画として私は結構好き。この伯爵、単体では弱いが、移動する度に黒死病を連れて来る吸血鬼の中でも最強仕様。ペストの蔓延した港町の、ダンテ的な堕落した美しさは筆舌に尽くし難い。宗教的法悦をエレクトロニクスで表現するリーダーの故フローリアン・フリッケの作風は、『アギーレ・神の怒り』等と同じく、凝った映像に見事にマッチングしているが、このサントラ、LP時代から発売される度に曲が違う。『ホシアナ・マントラ』等旧作からもBGMを流用しているからで、つまりは『ブレードランナー』や『ザ・キープ』と同じ理由。99年版の日本版紙ジャケが一番曲数が多いが、これでもラストの讃美歌が入っていない。次回の再発では完全版を望みたい。

ゴブリン「沈黙」


01年作。ダリオ・アルジェント監督のホラー映画『スリープレス』のサントラ。映画自体がぶっちゃけ、出世作『サスペリア2(Profond Rosso)』の夢よもう一度、と云う企画なので、久々にオリジナル・メンバー4人でゴブリンを名乗っている。映画の出来自体も、要所要所は良いシーンがあるのだが、アルジェントの作家としてのスタミナ切れが目立ち、全体的に求心力に欠けたストーリーになってしまった。映画のイントロで、エラリイ・クイーンの某有名作のトリックを使ったのはびっくり(*_*)。そう言えば、『サスペリア2』のメイン・トリックは、アガサ・クリスティー『茶色の服の男』の改作でしたね。アルジェント、古典ミステリのファンなのか。音楽の方も、全盛期に比べればやはりうむむ~と云う出来だが、ピニャッテリがリーダー時代のサントラと比べればまだ悪くない感じ。この後4人は再び喧嘩別れ、最後のオリジナル・メンバー作となっている。

ゴブリン「バック・トゥ・ザ・ゴブリン」


05年作。ゴブリンの再編プロジェクトとして、まず発売されたのがこのアルバム。メンバーはマッシモ・モランテ(g)、ファビオ・ピニャッテリ(b)、アゴスティーノ・マランゴロ(ds)、マウリツィオ・グアリーニ(key)。つまりオリジナル・メンバーのクラウディオ・シモネッティ(key)を外しての再結成。最も、この当時シモネッティはホラー映画トリビュート・バンドのデモニアを結成しており、単に多忙だったのかも。内容はすぐにでもホラー系の映画に使えそうな、フュージョン系のBGM集。パンチは無いが、出来は良い。ところがこれがオフィシャル・サイトのみの販売で、売れなかったんだろうなぁ、新品でも中古でも殆ど見かけない。未だ通販はしてるので、レア盤と云う訳では無いんだけどね。結局シモネッティがデモニアのメンバー共々復帰、やっぱり喧嘩別れをして、現在はシモネッティ+モランテ組がニュー・ゴブリン、ピニャッテリ+マランゴロのリズム隊がゴブリン・リバースを名乗り活動を続けている。また、シモネッティ+グアリーニのキーボード組で、別働隊としてゴブリン・キーズを名乗りライブを演っている。あぁ、ややこしいなぁ、もう。良い年なんだからもっと仲良くしようよ。

スティルビオ・チプリアーニ「ソラメンテ・ネロ」


78年作。ついでにゴブリンの不遇作をチラホラ。ゴブリンは当時シネヴォックス社専属のアーティストだが、同時に全員売れっ子のスタジオ・ミュージシャンでもあるので、匿名でかなりのサントラに参加している。エンリコ・シモネッティ(Kbdのクラウディオ・シモネッティの父親)のTVサントラ『ガンマ』、『サンゲリア』等のファビオ・フリッツィと組んだイル・レアーレ・インペーロ・ブリタンニコによる『殺意の動機』、そしてこのサントラ辺りが有名。『Bloodstained Shadow』の題名で海外ではDVDが出ている殺人鬼モノで、派手ではないがきっちり作ってあるアルジェント・フォロワー作。ほんでサントラもゴブリンに依頼したらしいが、権利が別の会社にあった為、急遽チプリアーニの「名前を借りて」発売したと云う代物。良いのかなぁ、こういうの。チプリアーニだって『ラストコンサート』『テンタクルズ』なんかのサントラの大物だぞ。最も大物ブルーノ・ニコライなんかもエンニオ・モリコーネの代役で作曲してたりするし、イタリア人の仕事っぷりはドライなんですかね?BGMは因みに当然、ゴブリンそのものの音で、チプリアーニの抒情性は欠片もありまっしぇーん(^_^;)。

バート・バカラック「トゥギャザー?」


79年作。プログレでは無いが、関連作として。ゴブリンがサントラを担当した映画の中で、一番の異色作がこの恋愛映画の『抱いて(Amo Non Amo)』。殺人鬼もゾンビも出て来ません。結構ドロドロした映画なので、女性が一番怖い、と言えなくもないけど。つーか、何でこんなのゴブリンに発注したのか。LP時にはB面が「サスペリア」「ゾンビ」等のベスト・アルバムと化して、印象は破茶目茶。CD化でようやく未収録曲が追加されて、単体アルバムとなった。さて、『パトリック』等、イタリア公開時にブライアン・メイの音楽を無理矢理ゴブリンに変えられた映画はあるが、この映画は逆に、アメリカ公開時に音楽をバート・バカラックに変更されている。ポール・アンカやマイケル・マクドナルドの歌モノが入り、非常に真っ当な恋愛映画のサントラになっている。何でこっちの芸風にしなかったのかなぁ。未DVD化だが、商品化の際には、ゴブリン版とバカラック版の2IN1で出して欲しいと思う。

DBA「ピクチャーズ・オブ・ユー」


13年作。ジェフ・ダウンズの新作は、クリス・ブレイド(Vo,Key)との双頭バンド。ブレイドは昨年トレヴァー・ホーンのプロデューサーズに参加していたので、そこからの縁だろう。初期のバグルスから始まってエイジア・フィーチャリング・ジョン・ペイン、ウエットン&ダウンズと、双頭バンドを好む傾向のあるダウンズ、今回もヴォーカルはブレイドに一任しての歌物メロディック・ロックである。ブレイドがクリスティーナ・アギレラやシェリル・クロウとの共演等、割りとストレートな売れ線を書くミュージシャンの為、ダウンズの担当曲はむしろバグルスっぽくなっているのが面白い。前作「エレクトロニカ」が余りパッとしなかったので、久し振りの快作である。エイジア好きは是非購入を。

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