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残酷!音楽怪獣プログレ

しがないプログレ好きで、よく中古盤を漁っています。ときどきライブなんぞにも行っておりやす。

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ジョン・ウェットン「ノーマンズ・ランド」(J.W追悼)


99年作。ウェットンのソロ時代の公式ライブ盤はかつては「またかよ」と言われる位発売されており、エイジア脱退~ウェットン・ダウンズ結成、迄のソロ・ライブ盤は今数えたら、出しも出したり16枚。(2枚組も1枚換算、共演盤は除く)強いて理由を言えば当時クリムゾンもブート対策で膨大なアーカイブ作品を出し始めており、それに倣った、という見方も出来る。しかし内容は雑なオーディエンス録音から分離のはっきりした公式ライン録音まで、玉石混交。買って聴くまで判らない。殆どの発売元が悪名高い「何でも出しちゃうヴォイスプリント社」だった事もあり、はっきり言ってウェットンの低迷期とされるのもこの乱発が一因。しかし、この時期は律儀にスタジオ盤も発表し続けており、ライブでも積極的にイット・バイツ等の若手プログ・メンバーを起用。それも内容が悪くはないのがこの人の困っちゃう所でもあったんだよなぁ。その中での「この一枚」を上げるとしたらこの99年欧州ツアーからのライブ。音質もライン録音で良く、内容もウェットンのキャリアのヒット・パレードの趣きがあり悪くない。思えば、「またかよ」と言いつつ苦笑いで新譜をコンスタントに拝めていたこの時代、今なら幸福と言えるかもしれない。キミタチサイコダヨ。
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U.K「ライブ・イン・ボストン」(J.W追悼)


78年作。第一期U.K,かつては唯一の公式ライブ盤。元々はFM放送用音源をメンバーに無断で商品化し、問題となって直ぐに回収されたが、その後和解となり公式盤化された。アラン・ホールズワース(g)入りの4人U.K、その1st『U.K』発売後のプロモーショナル・ツアーでの伊達姿。しかしバンドの方向性を、楽曲や歌物メロディー主体と考えるウェットン+ジョブソン側、インプロビゼーション主体と考えるブルーフォード+ホールズワース組での対立は萌芽どころか既に始まっており、ライブで毎回「違う」アプローチで叩くブルーフォードは変速でも良いアクセントになっているものの、ホールズワースの自己主張はどこまでも強く、メンバーのアンサンブルをぶち壊しても自己流バカテク・ギターを掻き鳴らす。と云うか、この人、このCDではそんな事しかやってない。(ブートだと割りと大人しめのライブもあるが・・)また、キーボード+ヴァイオリンでジョブソンにもソロ指向はあり、ウェットン以外の全員が短い持ち時間の中、出番を巡って割りと険悪な雰囲気。ぶっちゃけ初期構想でウェイクマンがいても理想は「ミニ・クリムゾン」だった筈で、指導者フリップがいないとこうなるよ、と云う見本になってしまった。その後インプロ組脱退でウェットン主体で活動、後のエイジアに連携するのはむしろ怪我の功名か?今となってはそれで良かったとしか・・・(泣)。

キング・クリムゾン「ライブ・イン・セントラルパーク,74」(J.W追悼)


74年作。各種ボックスに収録されていた音源だが、タイミング良く国内盤単独CDで発売。『太陽と戦慄』期クリムゾン、解散直前のラスト・ライブ。ウェットンのクリムゾンでの役割は、「インプロヴァイズ出来る凄腕ベーシスト』の他には「動に対する静」としての清涼剤。『突破口』等のハードかつラウドな楽曲の合間に歌い込まれる静的なヴォーカル曲の数々、この対比はフリップ自体、レイクやボズの頃から試していたが、ウェットンの「声質」あって初めて美しいストラクチャーが可能となったのは特筆すべきもの。この1枚はオーディエンス・カセット録音、音質は時代的にある程度は覚悟すべきレベルだが、良心的なリマスタリングでかなり向上している。むしろ注目すべきはその演奏内容面であり、メンバー全員がフル・スロットルで追い上げていく爆発一歩手前なエネルギッシュな展開、公式ライブ盤『USA』でも充分に感じられるが、より生な状態で捉えられているこの一枚の方に軍配が上がる。特にアンコールの『トーキング・ドラム~太陽と戦慄Part.Ⅱ』は独特の静謐感すら漂わせている。そして、これがウェットンの正式な「キング・クリムゾン」としての最後の一枚でもある。いや、そうなってしまった。セントラルパークの夕陽が眩しい。

ケン・ヘンズレー&ジョン・ウェットン「モア・ザン・コンカーズ」(J.W追悼)


02年作。ウェットンとヘンズレーのユーライア・ヒープ組再会ライブ、1枚目はウェットン・ナンバー、これが2枚目でヒープ+ヘンズレーのソロ・ナンバー編。良く考えたらこの人ゴッズにもいたから、グレッグ・レイクとも一緒にやってんだよなぁ。この二人、ヒープ在籍時はバンドの人間関係がメタメタで、何とか意気投合してスタジオ盤『ハイ・アンド・マイティ』を作り上げた実績あり。これはクラシック・ロック社の企画物ライブだが、70年代ヒープの名曲群をヘンズレーのオリジナル・キーボード・ワークの元に、デヴィッド・バイロン(Vo)ではなく一部はウェットンが歌い上げるレアな一枚。(他のヴォーカルはヘンズレー担当。最もバイロンは85年に故人となっているが・・・)当時のウェットン、アルコール中毒の弊害でライブに因ってはかなりの浮き沈みがあるが、これは久々に大舞台と云う事もあってか割りと元気な声を聴かせる。バイロンとは声量が違うわけだが高音域のクリアー・ヴォイスはウェットンも得意分野、むしろ自分の側に楽曲を引き寄せて歌う作戦を展開。結果、エイジアの新曲っぽく聴こえる側面もあるが問題ないだろう。しかし、紆余曲折を経て現在のヒープがエイジアと同マネージメントになるとは、またぞろ英国音楽界の謎?

ウェットン・ダウンズ「ジャパン・ツアー2009BOX」(J.W追悼)


09年作。ウェットンとダウンズはウェットンの03年ソロ『ロック・オブ・フェイス』で長年の喧嘩別れを解消して久々に邂逅、ダウンズが数曲提供し演奏にも参加。これに手応えを感じた両名、「ウェットン・ダウンズ」のユニットを結成、大手ユニバーサルとのディールを得られた事もありファースト・アルバム『アイコン』を発表。この成功がオリジナル・エイジアの再結成へと繋がる。しかしユニットとしての活躍はエイジア再開後も継続、(オリジナル・エイジアがコケた時の保険の意味もあったかも・・)3枚のスタジオ盤と2枚の公式ライブ盤を発表、どれも質が高いが、同時期のエイジアとの差別化要素があまり無いのもまた事実、現にエイジアで楽曲の再利用とかもしている。当然来日公演もあり、その8公演を収録した8枚組ボックス(!)がこの製品。エイジア公演との差別化の意味か、『カウントダウン・トゥ・ゼロ』,バグルスの『想い出のエルストリー』等珍しい楽曲も披露。但し1公演1枚、に纏めてあるため各公演から数曲がオミット。フル収録版が欲しい人はブートを探しましょう。バンドはデイブ・キルミンスター(g)、ピート・ライリー(Ds)と奇しくもエマーソン・バンドの盟友の再会で、こちらもアイコン?!

モーグル・スラッシュ「モーグル・スラッシュ」(J.W追悼)


70年作。現在の所、J.Wの最初期の歩みを捉えたのがこの一枚。元コロセアムのジェイムズ・リーサランド(Vo,g)のリーダー・バンドで、各種サックス、トランペット等管楽器の入るブラス・ロックだが、コロセアムよりはより当時のハード・ロック寄りと云う感じ。マルコム・ダンカン(sax)らが脱退し、バンドはこの一枚で空中分解する。脱退した管楽器メンバーが新たに結成したのがあの「アベレージ・ホワイト・バンド」。ブラック・ミュージックを白人音楽の流儀で解釈、大人気となる。これも広義の意味で「プログレ」かもしれないが、本題と外れるので割愛。ウェットンは当然ベース、コーラスを担当。若き日は「若手の凄腕ベーシスト」で売っていた前評判通り、先輩方に臆せず記名性のあるベースをブイブイ聴かせる。コーラス・ワークもまだ初々しいが、確かにあの「美声」の萌芽が聞き取れ、ウェットン・マニアなら損はしない一枚。現行CDはジャケの違う「盤落とし」と「マスター・テープ」版の2種類があるが(ミックスも違う)、何故か「盤落とし」の方が音質が良く(笑)見つけたら両方買ってしまえ。プロデュースはブライアン・オーガー(Key,p)。クレジット表記は無いが、随所で弾かれているピアノは彼っぽい?

エイジア「ドラゴン・アタック」(J.W追悼)


90年作。何とJ.W、病魔に倒る。未だに現役感のあるプログ・シーンの代表的な一人であった為、その衝撃は計り知れない。これでオリジナル・エイジアも、オリジナル・U.Kも永遠に失われてしまった・・・合掌。と、云う事でJ.W参加の若干レアーなCD特集。このCDは90年エイジアの、29日中野サンプラザ公演をフル収録した2枚組オフィシャル・ブート。オーディエンス・カセット録音で音質は条件を考えれば、まぁまぁの部類。某有名ブートの完コピ版。エイジアはそれまでレイクがヴォーカルの布陣で来日はあったが、ウェットンでの来日公演はこれがお初。ウェットン自身も79年のU.Kの来日公演以来でもある。その為、待ちに待った「美声」ウェットンのヴォーカルで綴られるエイジアの各楽曲に、聴衆の興奮度もハンパない。若しくはその様な背景を付加して聴かないと、その魅力の半減する一作。公式正規版『ライブ・イン・ノッティンガム』よりも、パット・スロール(g)の手癖がはっきり判る側面も有り。後から考えれば、この辺からウェットン苦難の時代の幕開けであった・・・(泣)。

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