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残酷!音楽怪獣プログレ

しがないプログレ好きで、よく中古盤を漁っています。ときどきライブなんぞにも行っておりやす。

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ザ・クリムゾン・プロジェクト「オフィシャル・ブートレグ・ライブ2012」


13年作。つい先日クラブ・チッタにも来日した、80年代クリムゾン・メンバーによるオフィシャル・トリビュート・バンド。エイドリアン・ブリュー(Vo,G)、トニー・レヴィン(b)、パット・マステロット(ds)参加。昨年夏にドリーム・シアターのサポーティング・アクトとして出演した時の3公演から抜粋して収録。『ブルーム』で幕を開け、『レッド』『エレファント・トーク』『インディシプリン』等、当然各メンバーの在籍時から予測される曲構成になっている。「旧曲をライブで演奏しない」から本当の意味でプログレッシブなバンドはクリムゾンだけ、と云うのはよく言われていたが、昔のクリムゾンの曲もライブで聴きたい、と云うファンの欲求も当然ある訳で、そこを上手く突いて好評を得たのが70年代クリムゾン・バンドの「21ST・センチュリー・シゾイド・バンド」だった。このクリムゾン・プロジェクトも、フリップ以外のオリジナル・メンバーが始めた所までコンセプトは全く一緒だが、後は80年代以降のアルバムが好きかどうかで評価が別れるだろうね。日本公演も来月(13年4月)発売されるらしい。
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ヒュー・ホッパー「アライブ」


89年作。去年(12年)の10月に何故か唐突に再発、これが売れるかどうかで、今回の再発シリーズを決めたのか。80年代のホッパーは割りと不遇であり、アルバムを出せずにジャズ・フュージョン界隈でライブをこなし細々と活動していた。最も、70年代のプログレ系ミュージシャンはエイジア的方向性に行かない限り、殆どそうだったが・・・。このアルバムは元々はツアー会場のみでカセット販売していたもの。ジャケはメンバーの奥さんによる「ちぎり絵」の手作り。『空手バカボン』ですか。内容は83年のオランダ・ライブで、上品なジャズ・ロックを展開している。音質を気にしなければそれなりの好盤。後によく共演する、パトリス・メイヤー(g)も参加している。この後90年代に入ると「ソフト・マシーン、リスペクトしてまっす!」の若手ミュージシャンのバック・アップを契機として、再び怒涛の他流試合男と化していく。だから人生って判らない。

ホッパー/ディーン/ティペット/ギャリバン「マーシー・ダッシュ」


85年作。ゴンゾ・マルチメディア社のホッパー再発シリーズ第二弾。メンバーはヒュー・ホッパー(b)、エルトン・ディーン(sax)の元ソフト・マシーン組+元キング・クリムゾンのキース・ティペット(p,Key)、米フュージョン界の異才ジョー・ギャリバン(ds)。録音は77年。前年に同メンバーにて『クルーエル・バット・フィアー』を発表しており、ホッパーが初めてフリー・ジャズ的即興演奏に挑んだ作品として評価されているが、或る意味その続編的な作品。連続で同じ方向性のアルバムを出す事を嫌ったのか。それでも、前作がテンションの高いアブストラクトな作品に仕上がっているのに比べ、本作はややリラックス・ムード。ナショナル・ヘルスの『キャリックス』なんぞも演奏しており、プログレ・ファンにはこっちの方が聴きやすいかも。ジャケ裏に「Recording Owned By Hugh Hopper」の記述あり。再発の権利的に色々あったのか。

ヒュー・ホッパー「モンスター・バンド」


78年作。ゴンゾ・マルチメディア社から、元ソフト・マシーンのヒュー・ホッパー(b)のソロ作品が続々と再発されている。コレはその第一弾。LPでのA面が73年のスタジオ・インスト作品、B面が74年のフランス・ライブで構成されており、発表当時でも発掘盤的な作品。音質がイマイチだったが、リマスタリングにより若干改善されている。A面は恐らく、72年の名盤『1984』と同方向を狙ったものだが、似過ぎてて面白くなかったのでボツにしたのだろう。今だったらアンビエント・テクノに分類される不思議空間作品。B面は盟友エルトン・ディーン(sax)、マイク・トラヴィス(ds)も参加。ジャン・ピエール・ウォーラー(b)によるツイン・ベース(!)を交えながら、ラフで前のめり気味のフリー・ジャズ演奏を繰り広げている。ホッパーの多彩な作品世界の内、二つの面が同時に味わえる2食パン的作品。

ピンク・フロイド「エミリーはプレイガール(アナログ・シングル)」


13年作。フロイドの2ndシングル、『エミリーはプレイガール(誤訳(^_^;))』がアナログ・シングルで再発される。イエスやクリムゾンも新譜から旧譜まで、続々とアナログ再発されており、LPレコードの音質が本格的に見直されている事になる。私のもう一つの畑のネオ・アコ系でも、セイント・エティエンヌやトレンブリング・ブルー・スターズ等、90年代に活躍したバンドは新譜がアナログのみ、と云うのも多い。
かたやデジタルではSA-CDやBlue-Spec CD5.1ch DVD Audioがあり、ネット配信ではファイル形式でFLACがある。これまでに無い程、音質にこだわれば多種多様な製品が手に入る、良い時代と言えるだろう。しかし、何故1stの『アーノルド・レイン』ではない??これが売れたら『青空のファンタジア』とか、幻の『スクリーム・サイ・ラスト・スクリーム』とかも発売してくれるのかしらん。しかし何故にダサい、フロイドの初期シングルの邦題。

ロバートフリップ・リーグ・オブ・ジェントルマン「ゴッド・セイブ・ザ・キング」


81年作。ロバートフリップ(g)が、80年代クリムゾンの前にXTCのバリー・アンドリュースらと結成したユニット。「流行りのニュー・ウエイブとやらに、俺のギターを乗せたらどうなるのか?」辺りが発想の元ネタか。結論から言うと、これが意外と(?)合っている。膨大な客演を見るまでもなく、実はフリップ、かなり器用なギタリストなのである。ミニマル・ミュージックに傾倒した80,Sクリムゾンよりも、ヌケが良くてノリも良いこっちの方が好き、と云う人も多い。しかし所詮「一発ネタ」であり、セカンドがあったとしても退屈な出来になっていたろう。実験はして見たが、綺麗には終わったけどイマイチ面白くなかった、と云うだけの話。いま聴くと、後半のインストの多さは逆効果に思える。デヴィッド・バーンの歌モノがもう数曲欲しいところ。

EL&P「ライブ・カールスルーエ・ジャーマニー,72(DL販売)」


13年作。ダウンロード販売分パートⅢ。「ライブ完全収録」と銘打っているが、曲間のMCとかは切られているし、何よりこれが実際に演奏された曲順なのかどうか判らない。このシリーズの中ではついに出ました中の下くらいのオーディエンス録音、音質は一番酷く、『ホウダウン』『永遠の謎』あたりは到底商品化されるレベルではない。『ナットロッカー』に至ってはモノラル録音。と、散々貶してしまったが、演奏内容はそんなに悪くない。とは言え、極めてムラのあるEL&Pのブートレグ、100点満点で40店位の所か。それとこの盤も含め、グレッグ・レイクが何故か『タルカス』の中間部で『エピタフ』を歌っていない。これが著作権に拠るものなのか、たまたま歌っていない日ばっかなのかは不明。残り2枚、購入どうしようかなぁ。

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