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残酷!音楽怪獣プログレ

しがないプログレ好きで、よく中古盤を漁っています。ときどきライブなんぞにも行っておりやす。

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ザ・リラティブス&フィル・ミラー「ヴァーチャリー」


13年作。ジャック・モンク(Vo,b,g)の主催するカンタベリー・ジャズ・ロック・バンド、ザ・リラティブスの新譜。現イン・カフーツのフィル・ミラー(g)が全編に亘って参加、独特のくぐもったギター・ワークを披露。最後の1曲だけ元キャラバンのリチャード・シンクレア(Vo)が参加。どうせなら全曲歌って欲しかったが、それだと名義がハットフィールド・アンド・ザ・ノースになっちゃうもんね(^_^;)。それでもモンクのリラックスした曲調はなかなか心地良く、マーク・ハドレー(Sax,Key)のサックスはセオ・トラヴィス等と違い、フリー・ブロウイング系でない抑制の効いたもので、恐らく少し前だったら「出来の良いフュージョン・アルバム」として評価されている内容。現在進行形のカンタベリー・バンドとして、かなりリラクシンなアルバムなのでお好きな方にはお薦め。
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ムゼオ・ローゼンバッハ「バルバリカ」


13年作。新譜は出ないのかな、とかこの前書いたら早速発売されて、失礼しやした。『ツァラトゥストラ~』以外のスタジオ盤としては、99年にメンバーの異なる再結成盤『エグジット』があるが、歌モノとしての性格が強いし、オリジナル・メンバーが3人いるこのアルバムが事実上のセカンド・アルバムとなる。結構再結成ライブ盤でお茶を濁してしまうイタリアン・プログレ・バンドの多い中、ちゃんと作品を発表する姿勢は評価したい。内容はと云うと、メロトロンとギターが荒れ狂い、情感たっぷりにヴォーカルが歌い上げる典型的な70年代風のイタリアン・ヘヴィ・シンフォニック。こんなの今頃買う奴はそれ以上の物は求めていないだろうし、長尺も変拍子もたっぷり、予想を裏切らない作品になっている。イタリアン・プログのファンは、昨年の『ツァラトゥストラ組曲』スタジオ・ライブ盤と併せて、是非購入を(^_^;)。

V.A「プレイング・ザ・ヒストリー」


13年作。何か最近、コンピばっかり紹介している気がするなぁ。マルコ・ラ・マッシオ(Key,Synth)、スティーブの実弟ジョン・ハケット(Fl)、カルロ・マチューシ(g,b)のイタリア在住三人組による、名作プログレ・インスト・カヴァー集。スティーブ・ハケット(g)、デヴィッド・ジャクソン(Sax)も参加。この二人、呼ばれれば何処にでも行くのか。EL&P『聖地エルサレム』、VDGG『テーマ・ワン』、リック・ウェイクマン『キャサリン・オブ・アラゴン』、キング・クリムゾン『風に語りて』、ピンク・フロイド『虚空のスキャット』、その他はスティーブに配慮してか、ジェネシスやハケットのソロの曲が多い。優美に幻想的に流れるインスト集で非常に聴きやすいが、ジャズのスタンダード集か何かをイージー・リスニング的に聴いている気もして来る。プログレもそう云う時代になったと云う事なのかいな。

ヴァン・ダイク・パークス「ソングス・サイクルド」


13年作。一般的な意味でのプログレではないが、広義の意味での「古き良きアメリカ」を描いたコンセプト・アルバムと捉える事が出来る。11年に発売したアナログ・シングル6枚を1枚のCDにまとめたものだが、それが一つのアルバムとして結実している現実を見ると、パークスが晩年でも如何に「ブレてない」作家であるかが判る。前作のブライアン・ウィルソンと組んだ『オレンジ・グレイト・アート』がまるで出来の良い風景画を観る様な作品だったが、こちらは連作のスケッチを並べて観ると全く異なる風景が浮かんで来る、広大なヴィジョンの作品と言っても良いかも知れない。カリプソ、教会音楽等アメリカの「ポピュラー・ミュージック」の歴史への俯瞰も見えてくる。大家の一筋縄では行かない入れ子構造を持つこの作品。音楽で何かを表現する、事に興味がある人は、マスト・バイ。

ホッパー/ディーン/ティペット/ギャリバン「クルーエル・バット・フェア」


77年作。セカンドの『マーシー・ダッシュ』が先に再発されたが、ファーストのこちらもようやく再発。フリー系のカンタベリー・ジャズ・ロックの名盤。ホッパーが初めてアヴァン・ジャズのインプロヴァイズ主体の演奏に取り組んだ作品、と見る事も出来れば、ディーンがリーダーのままソフト・マシーンが継続していた場合の進化系、と捉える事も出来る。ギャリバンが操るシンセがラトリッジとも違う独自の質感を醸し出し、早すぎたアンビエント・ジャズ、とも取れる。何れにせよカンタベリー系のアルバムの中ではかなり重要な作品であり、ソフト・マシーン・ファンは必聴盤。ティペットのピアノは山下洋輔みたい。

V.A「モア・アニマルズ・アット・ザ・ゲイト・オブ・リーズン」


13年作。ついに出ましたイタリアBTFレーベルのプログレ・トリビュート集、大トリはピンク・フロイド。ジャケットも解説書もヒプノシス・ライクで力が入っており、2枚組だが、楽曲使用料の問題か従来のイエスやキャメル、ムーディーズよりも価格は若干高め。このシリーズはプログレだけでなく、ポスト・ロックやエモ系など、色んなジャンルの若手バンドに自由に解釈させているのが特徴だが、早速1曲目が『ヒーローズ・リターン』と言う反則技。初期のバレットのカヴァーが多いのはアレンジのし易さの問題だろうが、『モア』『ウマグマ』『ファイナル・カット』『対』からのわざわざレア曲を選んでる節もあり、相変わらず一筋縄では行かないコンピレーションになっている。サムライ・オブ・プログの『ドッグ』等、既発曲も入っているが、『狂気』『ザ・ウォール』のカヴァーばっかのコンピ、みんな飽々してるでしょう。これでこのシリーズ、大手プログレ・バンドは一通り出た事になる。次は自国のイタリア物か??

月比古「弦は呪縛の指で鳴る」


05年作。売れっ子作詞家、畑亜貴のバンド形式のプログレッシブ・ロック・ユニット、「月比古」の傑作。この他にゴシック・メタル・ユニット「屍蝋月比古」も展開している。「お城系プログレ」と言われているが、ケイト・ブッシュ系に走らず、キーボード等の超絶演奏を軸とした曲展開に独特の御耽美系歌詞世界が絡む構成。プログ・ファンによっては好き嫌いがはっきり別れるバンドだが、現在の日本でここまで本式の「雰囲気系」のプログレを演奏するバンドは他に例がなく、この独自性はもっと評価されてしかるべきである。初期クリムゾンやイタリアン・ロックのファンは、偏見を捨てて是非ご一聴下さい。多分気に入るよ(^_^;)。

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