
またタンジェリン・ドリームなのだが、ちょっと毛色を変えて。シド・バレットが亡くなった時、幾つかの追悼盤が出た。まずギルモア+デビッド・ボウイの「アーノルド・レイン」のシングル。もっとも、これは当時のギルモアのツアーからの音源。日本国内ではエピゴーネン、Big Orange等インディーズ系のバンドが集合したトリビュート・ライブ「星空のドライブ」、海外でもロビン・ヒッチコック等が似た内容のトリビュート・ライブを行なっているが、商品化はされていない。そして、変わった所で元ソフト・マシーンのエルトン・ディーン(Sax)と、このタンジェリン・ドリーム盤のエドガー・フローゼ。
この二人、シドと共演の経験は無いと思うので、同世代人としてのリスペクト、と云う意味だろうか。内容は「死」や「別離」をテーマにした楽曲が並び、歌入りでかなり暗い。ドイツ人に絶望とかその辺の題材を描かせると、とことん落ち込ませる事が判る。もう少しシドのポップな面も描いて欲しかったな、と思うが、良作。
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