80年作。在米の日系三世のミュージシャン達が集まって結成したフュージョン・グループの2作目。自らのルーツを振り返り、琴、和太鼓、三味線、尺八、沖縄楽器の三線等を大胆にフィーチャーし、ユニークな音楽世界を繰り広げている・・のだが、これが思いっ切りハリウッド映画の「間違ったニッポン」像に振り切れてしまっている。都会的でアーバンなサックスの響きに絡む「和太鼓」、ジャジーなピアノ・ソロの裏で流れる「津軽三味線」、リラックスしたキーボードの流れにウザく絡んで来る「尺八」・・全てが何もかも間違えている。(;_;)
まるでお昼の大学の部室で、近くの軽音楽部と邦楽研究会の練習が同時に入り混じって聞こえているような、若しくは日本怪談劇場で幽霊が出るときの音楽をまとめて聞かされているような、そんな雰囲気。確か当時の国内でも、「失笑」と云うのが邦楽側の対応だったと思う。なまじ良い曲が多いだけに惜しい・・・とは思うがだがしかし。日本でも「ルーツ」とやらを求めてケルトやらヒップホップやらを交えた「Jポップ」♫♫が流行っているが、アレも現地の人から聞けばこんな感じなのでは・・・(汗)。そもそもルーツ・ミュージックとは何ぞや。色んな事を考えさせてくれるアルバムですが、でもやっぱり夜には聞きたくありません。お化けが出そうだし。
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