03年作。イエスのメンバーの子供達のミュージシャン率はかなり高く、はっきり言って全員集めればバンドが3つほど出来てしまう。スティーブ・ハウの息子さんは二人いて、両方共ミュージシャン。長男のディラン君はボブ・ディランから名前を取られただけあって早熟、10代の頃からビル・ブルーフォードにドラムを教わる英才教育で育ち、ついでに師匠から音楽の趣味も受け継ぎ、20歳でジャズ・ドラマーとしてデビュー。以降「ディラン・ハウ・カルテット」を率いながら、CDも5枚ほど発表している。全てオーセンティックなジャズだが、ディラン君の趣味は年齢に似合わずオールド・ファッション。アシッドやフリーに走らず、極めて端正なモダン・ジャズを楽しそうに叩いている。伝統を大事にする辺りは英国人的か?このファーストと、次作の「This Is It」が割りと良い。