06年作。大物プログレ・バンドには、80年代以降、「楽器のマルチ演奏の出来るプロデューサー体質の若手ミュージシャン」が付き、バンドを延命させ、現在に至る・・と云うパターンが多い。その嚆矢はイエスのトレヴァー・ラビン、後にビリー・シャーウッド。EL&Pにはロバート・ベリー。そしてクリムゾンにはこのジャッコ。この人、活動期間が長い割には、イマイチ知名度が低い。(名前の呼び方もヤッコとかジャグジグとかバラバラだった。)一つの理由としてはこの人、活動が多彩且つ多才過ぎて、足跡を追いかけるのがかなり難しい。かなり大雑把に言うと「ジャパン、ミック・カーン等のニューウエイブ周辺」「ソフト・マシーン系のカンタベリー周辺」「21センチュリー・シゾイド・バンドへの参加によるクリムゾン周辺」の3つが大きな柱か。それぞれでかなりの業績を残しており、実は大した人なのである。ソロ・アルバムも5枚程発表しており、唯一国内盤が発売されたのがコレ。90年代以降の哀愁のあるポンプ・ロックであり、やはり一面しか見えて来ないのが難点。マイケル・ジャイルズの娘婿だそうである。
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