
74年作。ジェフ・リーは英ベテラン・アルト・サックス奏者、現在も本流のジャズ・フィールドで活躍中だが、70年代にはカンタベリー・ミュージック関連の人脈があり、ヘンリー・カウ、ハットフィールド・アンド・ザ・ノース、マイク・オールドフィールド・バンド等プログ関連のバンドでも活躍。その彼の幻のファースト・リーダー・アルバムがこちら。カウ関連のチャールズ・ヘイワード(ds)、ジャック・モンク(b),サイケ詩人のG.F.フィッツジェラルド(g)、キャシー・ウイリアムズ(p,Key)と云うメンバー。この頃の英プログ人脈特有の、「ジャンル関係無しにとりあえず何か演ってみよう」的なフリー・ジャズ・ロック・ユニットで、アヴァンギャルドな演奏なのは当然予想の範疇内だが、リーとフィッツジェラルドにヘイワードと個性の強い船頭が三人も揃ってしまい、現場はかなりの混乱だった模様。そこを楽しむ事も可能だが、それがレコード会社からディールを得られなかった一つの要因かも知れない。「カンタベリー系は何でも聴く」人向け。
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