
03年作。ラナ・レーンその他の総帥、エリック・ノーランダー(key),3作目のソロは2枚組の渾身のコンセプト・アルバム。シンフォニック・ハード・メタルっぽいアルバムの方が売上が良いが、ファンはオールド・プログレッシブなアナログ・シンセばりばりのをやれぃ!と言って来る。それならば両方の曲の入るアルバムを、と云うのが発想の大本らしい。元々、この人の身上は昔のプログ・キーボーディスト的なセンスと技術を持っていながら、好みは90年台以降のシンフォニック「風」のメタルやハード・プログレ、と云ったギャップにある二面性が面白いので、今回の様な企画はかなり成功している。大手メディア企業によって作られた大物アーティスト「ミュージック・マシーン」・ジョニー・アメリカ。だがその「死」までが、綿密にプログラミングされていた・・・と云うストーリーは、『Tommy』『ザ・ウォール』の系列だが、テーマとしては『Radio K.A.O.S』辺りが直系か。歌モノはメロディック・メタル、インストは70年代プログレに描き分けてあって、悪くはない。
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