
06年発売。もしかしたら冨田勲の全作品中で、一番プログレ・ファンにアピールするのはこのCDなのではないか。この69年制作のTVシリーズ、途中で推理モノに方針転換されるが、それまでがとにかく怖い(;_;)。怪奇映画の王道、殺された女の片手が追って来る『墓場から呪いの手』、轢殺された男の死体が犯人の家族(!)をスプラッタする『死体置場の殺人者』。(「幽霊」ではなく交通事故に遭った物理的な「死体」が襲って来るのは『クリープショウ2』より20年早い!因みにリスペクト作として、平山夢明監督のDVDシネマ『人を殺して引き擦って』なんてのもある)映画館で『陽炎座』の併映で掛かったが、何度見ても話が判らない鈴木清順監督の『木乃伊の恋』、前衛劇団の人間関係が「魔」を誘き寄せる唐十郎監督の『仮面の墓場』・・・ネコの鳴き声をサンプリングしたと思しきメイン・テーマ、何よりも怪奇映画+シンセサイザーの組み合わせは、70年代の海外では78年のジョン・カーペンターまで待たねばならず、その先見性は目を見張るものがある。Vol.2も是非希望。
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