14年発表。前項ブランドXと同時発売。やはり第一期イット・バイツ、ヴァージン時代の「全部入りボックス」も登場。こちらはファーストから解散までの4枚を4枚のCD、とおとなし目に見えるが、実はそれぞれCDの時間一杯にレア・テイク、デモ・バージョンがてんこ盛り。プログレ受難の80年代に、真っ先に次世代シンフォニック・ロックの「ポンプ・ロック」として英国で頭ひとつ出て来たのはマリリオンとこのイット・バイツ。ピーター・ゲイブリエル時代のジェネシス・ライクなマリリオンに比べ、こちらはハード・プログレ、ヒットチャートも狙える音楽性でありながら高度なプログ的演奏、と同時期のエイジア・ライクな戦略で日本や欧州では人気があったが、何故か本国では不遇。そのまま続けていればクイーンの様に米国から人気が出たのかも知れないが、3枚目の時点でリーダーのフランシス・ダナリー(Vo,g)が脱退、4枚目に解散ライブを出して第一期は終了。その後ダナリーがメインストリームで売れ、ソロ活動の一方、他メンバーはジョン・ウエットン・バンド等で糊口を凌いでいたが、06年にウエットン・バンドの同僚のジョン・ミッチェル(Vo,g)を迎え再結成、現在も再び活躍中である。
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