残酷!音楽怪獣プログレ    忍者ブログ

残酷!音楽怪獣プログレ

しがないプログレ好きで、よく中古盤を漁っています。ときどきライブなんぞにも行っておりやす。

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エッグ「BBCセッションズ・アンド・モア」


68~74年作。とうとうこんなんまで出てきた仏オン・ジ・エアー・レーベル。何度も同じ事を書くが所謂ラジオ・ライブ等の放送用音源は国によって著作権の取り扱いが異なり、その国の著作権法によって、アーティストの直接の了解無しに商品化が可能。で、ここはそんなんばっか出してるレーベル。(他の国でも複数似た様なレーベルはある。)エッグはデイブ・スチュワート(Key,Org)、モント・キャンベル(Vo.b)、クライブ・ブルックス(ds)と後のカンタベリー中核によって結成された、カンタベリー系のナイスと言うか前衛が過ぎるEL&Pと言うか、まぁそんな感じのバンド。初期にはゴングのスティーブ・ヒレッジ(g)がいたからやっぱりナイスかな。これはその前身バンド、ウリエル(後に改名しアーザケル)の演奏を含むBBCセッション集。勿論BBC公式ではないので、音質もそれなり。割りとロック的な感性を持つナイスとは異なり、メンバーの嗜好性でどんどん前衛方面へ舵を切っていくのが困りものだが、後にメンバーが完成させるカンタベリー的前衛指向の初期実験作、と云う耳で聴けばわりかし面白い。ここは素直に半公式でも新音源を出してくれた事実にブートレグ的感謝?!
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RPWL「プレイズ・ピンク・フロイド」


16年発表。RPWLは『鬱』期のフロイドに影響を受けた独ハード・プログレ・バンド。過去には元ジェネシスのレイ・ウイルソンをヴォーカルに迎えた作品もある。元々はフロイドのコピー・バンドだった経緯もあり、ライブではスーベニア的にフロイドの曲を演奏する事もあったが、今回はそのライブで演奏したフロイド楽曲のみのライブ・コンピレーション・アルバム。10~15年までの演奏が収録されている。選曲は『アーノルド・レイン』『エンブリヨ』『グリーン・イズ・ザ・カラー』『原子心母』『デブでよろよろの太陽』『ザ・ナロウ・ウェイ』『光を求めて』と、まぁ一瞥『狂気』以前、70年代前半のエンドレス・ツアー・バンドだった頃の楽曲で構成。当然『エンブリヨ』なんかはスタジオ盤ではなく、ライブの長尺版での演奏である。恐らく当時のブートレグ等を相当聴きこんでの演奏だが、完コピに落ちず、随所随所で90年台以降のハード・プログレ的な展開が散見され、クラシックの様に「2016年版フロイドの新解釈」として聴く分にはかなり面白い。フロイドは本家がもう活動しない以上、今後はこうして「素材」としてクラシックの楽曲の様に他者による展開が主流化していくのか・・・と云う事も思わせてしまう好盤です。

フォーカス「ゴールデン・イヤーズ・オブ・ダッチ・ミュージック」


16年発表。メジャーなオランダ発のミュージシャンのベスト盤を出し続けるこのシリーズに、遂に大物フォーカスが登場。他にプログ系ではスーパーシスター、カヤック等が過去に発売されている。通常はシングル・コレクションと言う編纂方針みたいだが、プログ系と云う事で今回はディスク1にシングルのヒット曲、ディスク2に長尺の曲を収録の構成。『悪魔の呪文』なんかはディスク1に、『ハンバーガー・コンチェルト』『フォーカスⅢ』なんかはディスク2に収録されている。相変わらず丁寧な選曲で、デビュー前の人気歌手のバック・バンドだった頃の楽曲、血迷ってP.J.プロビーをヴォーカルに据えた『フォーカス・コン・プロビー』からも選曲されている。クラシックの交響曲の構成を根底に持ち、ジャズの演奏技量を持つメンバーが細かなテクの応酬で繰り広げるロック・リズムのインスト・ナンバー、とある意味「プログレ」の一つの見本の様な作品世界、駆け足で存分に体験できる2枚組。未収録曲集の『美の魔術』からも選曲して欲しかったが、そこまで行くと無い物ねだりかな(笑)。

ジョン・グリーブス「パイアセンツァ~ソロ・ライブ」


16年発表。元ヘンリー・カウ、ソフト・ヒープ他のジョン・グリーブス(Vo,b,p)、しばらく活動が聞かれなかったが、14年久々にカウの同僚と組んだアヴァン・ロック・バンド『アルター・ビーツ』の一員として現場に復帰、15年8月にはやはり久々にソロ・アルバムを発表し、今回は満を期して?のライブ盤の登場。ピアノの弾き語りで本人がソロで歌うタイプのライブ盤で、この形式は日本公演の『ロコ・ソル』、仏本国公演の『ハウ・ビューティフル・ユー・アー』に続いて3枚目。暫く新譜が無かった事により、ソロ活動を総括する様な構成の「ベスト盤ライブ」になっている。キュー・ローン時代のヘンテコ・ポップな曲、ソロでシャンソン歌手として活躍していた時代の渋目のラブ・ソング、ピーター・ブレグヴァドとの共作時代、そしてラストはソフト・マシーンの『ホープ・フォー・ハピネス』、ヒット曲の『
ハウ・ビューティフル・ユー・アー』畢生の名曲『ソングス』で締める。ボートラでロバート・ワイアットのこれも名曲『シー・ソング』。いやぁ、やっぱりグリーブスの歌は良いなぁ。国内ではごく一部のカンタベリー・ミュージック好きにしか訴求しないかも知れないが、名盤です。

神前暁他「化物語音楽全集」


11年発表。西尾維新のライトノベルをアニメ化した『化物語』シリーズは現在も進行中の人気アニメ・シリーズ。青春萌えホラー、と言うよりも原作者本人が言う様に「馬鹿な会話を楽しむ小説」と見た方が判りやすい。しかし一応ホラー・ジャンルでもあり、そのBGMはかなり多數の過去作へのリスペクト満載。これはファースト・シーズンの主題歌・挿入歌+BGMを集大成した2枚組のアルバムで、当然お目当てはオキニの声優さんの歌なんかじゃなくBGM集の方。タイトル・バックは歌舞伎の怪談物の「大どろ」+「ウルトラQ」?予告編はPCゲームの『雫』。メインの怪異のテーマは当然『サスペリア』か『チューブラー・ベルズ』か。『シャイニング』の例の『ウトレンニャ』を和楽器で演奏した様な曲もある。この傾向は現在(16年)公開中の映画版『傷物語』でも顕著で、サスペンス・テーマは『パラダイム』辺りのJ・カーペンター、吸血鬼のテーマはエッダと組んでた頃のスキャットが響く70年代のE・モリコーネのジャーロ風。ホラー映画のサントラ・マニア程楽しめる一枚、他に主題歌を網羅したベスト盤は出ているが、是非セカンド・シーズン以降のBGM週も単独商品化を希望。黒駒。

クラウディオ・シモネッティズ・ゴブリン「ザ・ブラディ・アンソロジー」


16年発表。なんかゴブリンばっか紹介している気がするぞ。最も現在はゴブリン、ゴブリン・リバース、クラウディオ・シモネッティズ・ゴブリン、チェリー・ファイブと4つに分社化しているので、単純に発売点数も4倍なのだが・・・。と言う訳でシモネッティ(Key)主導ゴブリンの新作。これまでに発表したシモネッティ絡みのダリオ・アルジェント関係のホラー映画サントラの再録音曲を集めた所謂ベスト盤。75年『サスペリア2』~14年『マルチプルX』までの楽曲が年代順に並べられており、現在廃盤の『デス・サイト』『サスペリア・テルザ』『ジェニファー』辺りの曲も入っているのが購入のメリットか。シモネッティのソロ楽曲も2曲収録されており、デビューからのシモネッティ本人のベスト、の趣も。最も曲順などを変更して似た様なアルバムを乱発していたクセも変わっておらず、変わってないなぁ、てな感じもする。ゴブリンがホラー映画の音楽に与えた影響はあちこちで囁かれているし、キース・エマーソンに影響を受けたシモネッティの演奏もブレがない。その辺が好きな人は1枚持っといて損はない出来です。

グレッグ・レイク「グレッグ・レイク+マヌーヴァーズ」


81年+83年作。レイクのEL&P解散後のソロ・アルバム、2in1のリマスター盤で再発売。これでレイクのソロは03年のフルバンド・ライブ盤を除いて、全て現行盤で入手可能になる。EL&P解散後のレイクの次のキャリアはソロ・アーティスト、紆余曲折有って故ゲイリー・ムーア(g)、トミー・アイアー(Key)他、当時のヘヴィ・メタル系のメンバーをバック・バンドに迎え満を期してファースト・アルバムを発表する。が結果はまぁそこそこ。ツアー終了後、ほぼ同じ座組でセカンドも作成するが、こちらは話題にもならず、以降EL&パウエルの結成時までレイクは雌伏の時間を過ごす事になる。アルバムは現在で言うパワー・メタル・ポップで、エイジアを通過した耳で聴くとファーストは曲順なんかも考慮されていてそんなに悪くない。が、最初のシングルがムーアの持ち曲の『ニュークリア・アタック』である事からも判る様に、レイクの作った曲が似た様なフレイヴァーが多く、セカンドはレイクの曲が多い分、裏目に出て大味なアルバムになっているのもまた事実。最も解散後にエマーソンはホラー映画『インフェルノ』のサントラ、パーマーは何故かホワイト・ファンク・バンドの『PM』と、皆それぞれに迷走していたが・・・。ボーナス・トラックにTOTO+トム・スコット(Sax)をバックに従えたデモ曲を収録。こっちの路線でAORしてた方が受けが良かったかも?

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