
フロイドのドラマー、ニック・メイソンの1Stソロ。とは言っても、実質の主役は招聘されたフリー・ジャズの大物、カーラ・ブレイ(P,Key)。ヴォーカルにロバート・ワイアットを呼び、ひねくれたブラック・ユーモアに彩られた歌詞とカーラ一派のアブストラクトな演奏、本家フロイドの音楽性とはまるで違う、ジャズ・ロックの傑作となっている。元よりダムドやらスティーブ・ヒレッジやら、フロイドとぜんぜん違うバンドのプロデューサーとしても活躍していたメイソン、仲の良いソフト・マシーン一派がブレイの欧州ツアーに同行した事から、このアルバムが生まれたのかも知れない。
この後、10CCのリック・フェン(G)と組んで、2ndソロ「プロファイルズ」も発表。映画「ホワイト・アイズ」のサントラ曲も含めた、フュージョンっぽいインスト・アルバムになっている。デヴィッド・ギルモアも「ライ・フォー・ア・ライ」にヴォーカルで参加。映画の未収録曲に妙にフロイドっぽい曲もあるので、増補版CDでも出して欲しいね。
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