
ケルト/トラッド・ミュージックが好きな奴なんてのは、プログレ好きに相当数いるのじゃないだろうか。シンフォニックな方向性が似ているし、エンヤ、クラナドなんて大物もいる。フループなんてアイルランドのグループも昔いたし、大体クリムゾンの「風に語りて」なんか、今聴くとモロにケルト/トラッドの影響大だ。ほんで、このケルト音楽の脇道に入って行くと、どの道もそうなのだが、思ったよりも複雑で、錯綜している。
このフランスのケルト・グループ(ここで既に倒錯している)は、一言で云うと、「メタル・クラナド」。アイリッシュな旋律にヘヴィメタルが絡むのか、ヘヴィメタルにケルト風味のメロディーが演奏されているのか、本体はどっちだ。それでもメタリックな演奏+バイオリン+フィドル=シンフォニック・ハード・プログレになってしまう恐るべき方程式。面白い。タイプは違うが20分以上の大作など、イエスの「危機」みたいな瞬間もある。数枚出してるベテランの割りにはCDが余り売ってないけど、iTunesで楽に手に入るよ。
PR