
78~84年作。元ジェネシスのアンソニー・フィリップス(Vo,g,p他)のライフワーク、短編集の『プライベート・パーツ&ピーシズ』、現在11巻まで出ているがその初期4作が廉価版ボックス・セットにて登場。もしかしたら、全部「全集」で出すのか?通常のコンセプト・アルバム系と異なり、オーセンティックな楽器編成での短めなインストゥルメンタルを集めたもので、かなり大雑把に括ればアコースティックなニューエイジ・ミュージック集であり、画家の一枚物のエッチングやフラスコ画集の趣き。フィリップスの楽曲には通俗に落ちない品の良さと優雅さがあり、如何にも英国人らしい落ち着いたメロディーはどの作品でも飽きさせない。現在は他のジェネシス・メンバー同様、少し落ち着いてしまった感じのあるフィリップスだが、このシリーズだけでも上質のヒーリング・ミュージックとして、是非続けて頂きたい。ボーナス・ディスクで当時の未発表曲集が付いているが、作品の性格上本編と比べても遜色が無い出来。フィリップスの入門編としても良いんじゃないのかなぁ。
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