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残酷!音楽怪獣プログレ

しがないプログレ好きで、よく中古盤を漁っています。ときどきライブなんぞにも行っておりやす。

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GPS「トゥー・シーズンズ ライブ・イン・ジャパン」



ジェフ・ダウンズの抜けた後期エイジアの残存メンバーで結成したバンド、GPSの2007年のライブ盤が出た。
と云うか、日本公演いつの間にかやってたんだ・・・渋谷オンエア・イーストのフル・メンバーのライブと、秋葉原で二人だけでやったアコースティック・ライブの、計2本立て。CD4枚とDVD(オールリージョン)2枚組の大作である。
しかし、渋谷ライブの方はブート・ビデオなんかによくある、隠し撮りのプロ・ショットと云うやつで、同映像から作られたCDも音質はブート並み。まぁ、出してくれただけでも良いか・・・内容は、ジョン・ペイン主導のハード・プログレで、悪くないのだが、1STを出したばっかなので、まだまだアンサンブルがこなれていない。
それでも、まずまず好評で、更に2枚のスタジオ盤の契約を交わしたはずなのだが、まず代打キーボードの奥本亮が抜け、ギターのガスリー・ゴーヴァンも脱退して、GPS(Govan/Pain/Shellen)では無くなってしまい、空中分解してしまった。その後メンバー交代し、「エイジア・フィーチャリング・ジョン・ペイン」の名で活動を続けるが、イマイチぱっとしないまま現在に至る。来日もまたして欲しいが、まずはどっかのレコード会社と契約取らないとねぇ。

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冨田勲「惑星」


一番最初のプログレ体験は何か、と云うと、厳密には違うのだが、やはりこのアルバムだろう。
「シンセサイザー」という耳慣れない楽器で、ホルストの「惑星」全曲を演奏する・・・(本当は全曲ではないが)非常にプログレ的なコンセプトであるし、今でもイントロのオルゴールの音で何となく泣けてしまう。F・コッポラが「地獄の黙示録」でこのアルバムをサントラに使いたがったのは、有名な話。許可がおりず、結局、実父のカーミン・コッポラに「火星」をシンセで演奏させているが、何か違うんだよなぁ。そう、この冨田版「火星」を聴いてしまうと、他のバージョンが全て偽物に聞こえてしまう。クリムゾンの「デヴィルズ・トライアングル」も、EL&パウエルの「マーズ」も、何かパチもんに思えてしまうのだ。この曲、印象が強すぎるよ。ホルスト本人がなかなか許可を出さなかったのも、判るような気がする。

プロデューサーズ「メイド・イン・ベイジング・ストリート」



トレヴァー・ホーンが数十年振りにミュージシャンとして復帰するバンド、プロデューサーズの新譜がやっと発売された。10CCのロル・クレーム他、今では大物プロデューサーとして活躍する仲間たちと結成したバンド。内容はと云うと、期待に違わず、非常に快心の出来。全員の持ち分がバランス良く配分され、バグルスっぽい「Freeway」、かっちょいい「Every Single Night In Jamaica」、感動的な「Your Life」と、どの曲もシングル・カットしてもおかしくない水準。
逆に云うと誰がリーダーと云う訳でもないので、アルバム全体の統一感はないが、これはバンドの成り立ちからして当然だろう。少なくとも親方相撲にはなっていない。「バグルスの3rd」と見るも良し、「21世紀のゴドレイ&クレーム」「10CCっぽいスクイーズ」と見るも良し、良いアルバムなのでお好きな印象でどうぞ。

EL&P「エマーソン・レイク&パーマー」


オンリー・イエスタディ。
中学生になりたてのころ、男子も女子もみんなビートルズやカーペンターズを聞いていた。自分も例外ではなかったが、ラブ・ソング一辺倒の歌詞(本当はそうでもないのだが)に、何となく物足りなさを感じ、逆に歌詞に魅力を感じて、井上陽水や泉谷しげるをリスペクトしていた。「帰れない二人」なんかを、ギターで練習なんぞしていた。そんな時に出逢ったのがこれ。頭を、ガツンとやられた。粗野にして上品、騒音にして静寂、表層的にして文学的。まさに音楽のジキルとハイド。この衝撃が忘れられずに、購入したのが次作「展覧会の絵」。期待に違わぬ完成度、死こそ生、生こそ死なり。地獄を疾走するはナットロッカーか。これで順当に進んで行けばEL&Pマニア、となるべき所を、友人宅で更に衝撃的な「体験」をしてしまった。
全てを包括する神の創りしプリズム。ピンク・フロイドの「狂気」だった。

ノヴァリス「凍てついた天使」


ドイツのプログレ・バンドと云うと、タンジェリン・ドリーム等のシンセ系か、ノイ、アモン・デュールⅡ等の実験前衛系のイメージがあるが、シンフォニック系もいる所にはいるもので、このノヴァリスも、ドイツ・ロマン派の詩人からバンド名を取っているだけあって、なかなか宜し。
「キャメルの抒情性とピンク・フロイドの音空間」とか当時から云われているが、決してテクニカルな演奏ではないけれど、(これはドイツのバンドは割りとその傾向がある。何で?)雰囲気重視で鯨の声の効果音や、弦楽器が入ってくるタイミングに実に味があって好感が持てる。プログレに文学性や、芸術性を求める向きには安心してお薦め。これは「シャチの天使」が主人公の小説を元にしたコンセプト・アルバム、他に「過ぎ去りし夏の幻影」、にゃんこが表紙の「時の交差」辺りが、ベスト3かな?

ソフト・マシーン「ラバー・リフ 」



英国のミュージシャンの中には、わりとメジャーなのに「ライブラリー・ミュージック」に参加するグループが何故か多い。独自の音楽を作る予算のない映画やTVドラマが、ある程度安い金額を払って使用する、著作権フリーのBGMのことである。もちろん作曲者の名前は表には出ない。スティーブ・ハウも、「Guiter Plus」と云うタイトルで、CD2枚分のBGMを提供している。(ヴォイスプリントから出る予定だったが、発売中止)ギャラが良いのか?
ソフト・マシーンも、カール・ジェンキンスのリーダーの時代、ギターがアラン・ホールズワースからジョン・エサリッジに変更になった時期に、CD1枚分(もっとあるかも?)の録音を提供している。エサリッジも、加入した途端にライブではホールズワースのしちめんどくさいパートを引かされるわ、初仕事がライブラリー・ミュージックの仕事だわと、結構ややこしい所に入っちゃったなと思ってたんじゃなかろうか。よく今でも、再編バンドのソフト・マシーン・レガシーに入ってくれてるよなぁ。
てな訳でこのアルバム、ライブラリー・ミュージックを集めて後世に出されたもので、マシーンの異色作と聴けないこともないが、やっぱり普通のTVの旅行番組かなんかのBGM集だよなぁ。マニア向け。カール・ジェンキンスは、その後もアディエマスで売れてるのに、マイク・ラトリッジと共同で、CD2枚分のBGMを作成している。やっぱギャラが良いのか?

ビル・ブラッフォード「夏の幻影」


ビル・ブラッフォードのアースワークスは、時代によって傾向は違うが、後期のアコースティック・ジャズ時代が一番アルバムも多く、何回か来日もしているので、印象が強いだろう。だけど、毎回ブラッフォードの「どうだっ、凄いだろう!!」てな感じの、スネアの硬い大車輪が売りなんで、何枚も聴いてると飽きて来るよなぁ・・・てな人にお薦めなのがこれ。
何と共演者がビル・エヴァンスと活躍していた大先輩エディ・ゴメス(b)、ECMの俊英ラルフ・タウナー(g)である。ブラッフォード、かなり緊張して録音に望んだのではないか。結果、大先輩がたの顔を立て、いつもよりかなりおとなしくモダン・ジャズしている。これが、なかなか良いのだ。出るとこは出て、引くとこは引いている。いつもの変態大車輪も、わりと控え目である。今日みたいに、昼間は暑かった真夏の夜にでも、涼を求めて聴くには最適の1枚。

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