残酷!音楽怪獣プログレ    忍者ブログ

残酷!音楽怪獣プログレ

しがないプログレ好きで、よく中古盤を漁っています。ときどきライブなんぞにも行っておりやす。

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

V.A「ツァラトゥストラズ・リベンジ」


前項にちょっと関連して、イタリアン・プログレのアンソロジーは出てないのか、と云う話。どうも版権の関係で、簡単には出せないらしく、数年前にオリジナル・アルバムを5~6枚程カップリングしたボックスが何種類か出ている。当時、単体では廃盤だったアルバムなんぞも入っているのだが、こんなの買う奴、絶対もう2~3枚はもってて、高価なわりにはダブるよねぇ。カードゲームみたいに、知り合いと交換出来れば良いのに。
そんでかどうか知らんが、代わりに当時伊メロウ・レコードが出して来たのが、これ。何と現在のプログレ・バンドによる70年台イタリアン・プログレ・カヴァー集で、何と4枚組。そら、長い曲が多いから、枚数多くなるのも判りますけどねぇ、えぇ。実はオリジナル曲のアンソロジーだと思って買っちゃったよ。カヴァーされているのはムゼオ・ローゼンバッハ、ラッテ・エミーレ、ジャンボ、ル・オルメ、まぁこの辺のバンド名が響かなければ、何だか判らない曲名ばっかし。しかし、これ、そこそこ売れたみたいなんだよねぇ。やっぱマニア向けの商売は、重箱の隅をピンポイントで、と云う事なんですかね。
PR

V.A「グレイテスト・エヴァー・プログ・ロック・ディフィニティブ・コレクション」


数年前から、ジャズ、クラシックだけでなく、廉価版のロック系のボックス・セットも増えて来た。
数年前から「Wondrous Stories」「Prog Rocks!」等の、レーベルを超えたボックス・セットもあったのだが、価格がやはり5千円から1万円位とそれなり。ところがこのグレイテスト・エヴァー・シリーズ、全て某タワレコで千円、3枚組で他にもグラム・ロック、80年台ロック、バラード等まぁ列挙してたらきりが無い。内容もイエス、キャメル、タンジェリン・ドリーム、コロシアム等々、異論もあるだろうが申し分なく、入ってないのは有名ドコロではフロイド、クリムゾン、EL&Pくらい。選曲は バンドによってはちょっと微妙な所があり、権利関係に苦労しているフシも見受けられるが、千円で英米圏のプログレ・バンドのアンソロジーが揃えられればこれは安いもの。プログレは、1枚もののアルバムとしての構成を重く見ている作品が多いため、こういう「ベスト盤」はナンセンス、と言われているが、なに、所謂「サンプラー」「音楽のアンテナ・ショップ」として、割り引いて聴けば良いのだ。千円で一つのジャンルが判るほど、世の中都合よくは出来ていない。その意味では、こう云う「橋頭堡」な製品は、これからもバンバン安価で出して頂きたい。次回、イタリアン・プログレ編とか出してね。

ネクター「グレイテスト・ヒッツ VOL1/VOL.2」


ネクターは英国人メンバー・英語歌詞だが、70年台にドイツで活躍したバンド。通常はサイケデリック・ロック、クラウト・ロックに分類されるのだが、8分~20分の組曲風の長尺な曲、ロイ・アルブライトンのギターを中心とした構成等、今聴くとプログレ以外の何者なんじゃい、と云う気がする。「ハード・ロック風味の濃いイエス」「キーボードがリック・ウエイクマンのディープ・パープル」とか言われているが、長尺なソロ・パートでも決してドラッギーに流れず、何処かジェントルな感じがするのが持ち味か。しかし、このCD、某所で数百円で購入したのだが、看板に偽りアリ、ベスト盤ではなく、2002年の再結成後の英国ライブを、2分割して再販したもの。こういうお行儀の良くない商売、プログレ系では多いような気がするぞ。

アンダーソン/ウェイクマン「ザ・リヴィング・トゥリー+イン・コンサート」



ようやく日本盤が出るらしい、イエスOB二人組によるコラボ作。スタジオ盤とライブ盤の2本立て。
プログレ大物二人の共演、と云うよりも、近年のジョン・アンダーソンのソロ・ライブの演奏の部分だけ、リック・ウェイクマンが生ピアノでつけていると云う感じ。ウェイクマン、最近何だかだいぶ枯れている。
しかし、現在のプログレ大物のソロ作だが、こんな感じでアコースティックで簡素に作っている事が多い。一つには昔のように大手レコード会社のバックアップが取れず、自主制作に近い形で作品が製作されているからだろう。当然、資金や時間の掛かるコンセプト・アルバムや、大物ゲストの存在は敬遠され、まるで昔のジャズ・レコードの様に、互いに演奏技術だけを持ち寄った、私的なコラボレーション作ばかりになっている。もはや70年台のロック・ビジネスの在り方が現在では有効ではない、と云うのも解るが、音楽もエンタメの一種である以上、低予算の映画みたいなのばっかになっているのも寂しい状況ではある。
これからは大手を通さない、ミュージシャンが自分のサイトからダウンロードする音楽が主流になって行く、と発言している評論家の方々も多いが、この辺の予算と作品の規模の折り合いの問題がある限り、かなり前途は多難なのではないか。YoutubeやiPhoneが登場して、映画そのものはどれだけ面白くなっただろう。いつの時代も同じだが、ビジネスとアート、どちらを重要視するかと云う問題には、向かい合うしかないのではなかろうか。

イン・カフーツ「マインド・オーヴァー・マター」


はい、新譜来ました~。イン・カフーツはフィル・ミラー(G)のリーダー・バンドで、しばしばプログレの人脈で語られる事も多いのだが、演奏しているのはむしろコンテンポラリー・ジャズ、日本での人気は「元プログレの人たちでやってるカンタベリー・オールスターズ」と云う所だろう。かつてはヒュー・ホッパーやピップ・パイル、エルトン・ディーンも在籍していたし、フィル・ミラーからして經歴がハットフィールド・アンド・ザ・ノースとマッチング・モールだ。この辺、ロキシー・ミュージックのファンが、フィル・マンザネラのバンド、801をエスノをやろうがテクノをやろうが支持している構図と、似ている様な気もする。今回も、非常に緩急の付いた、安心して聴ける内容。このまま何年でも「プログレ党カンタベリー派内イン・カフーツ閥」として、活躍し続けて欲しい。

デモン・ファズ「アフリーカ !」


プログレと云うのは、基本的には、「黒人音楽の白人音楽の文法による再解釈」なので、純ブラック・ミュージックとは、非常に相性が悪い。今、プログレを聴いている音楽ファンで、ラップやヒップホップも同時に聴いている、と云うひとは余りいないだろう。同時に、プログレと云うのは、様々な音楽ジャンルを取り込んで異形化するキメラでもあるので、時代によっては奇妙な融合作も幾つかはある。
70年台に、ブラス・ロックと云うジャンルがあり、南アフリカ出身のミュージシャン、クリス・マクレガーらが持ち込んだアフリカン・リズムのジャズが英国ロックと邂逅して、と云う誕生の流れ。ジャズ・ロックの一種としても聴け、オシビサ等のバンドがいるが、中でも聴きやすいのがこのデモン・ファズ。
覆面レスラーみたいな恐いジャケで、歌詞も熱い大陸や人種の壁を超えた人々について歌っているが、音的には普通にテクニカルなジャズ・ロックなので、プログレ好きには聴きやすい。傑作なので、割りとお薦め。因みに完全に余談だが、クリス・マクレガーを頼って南アフリカから英国に渡って来たのが、あのトレヴァー・ラビン。その後のイエスの歴史にも関わってくる訳で、この世界の人脈、奥が深い。

アンソロジー「ザ・ビー・ミュージック・オブ・ジャン・ローラン」


前項の「ポゼッション」と同時発売。何故か日本盤も出た。
70年台に活躍した、フランスの映画監督ジャン・ローランのホラーの、69~79年のサントラ・アンソロジー。この人、女吸血鬼ものが好きで、ポルノを撮って資金を貯めては、自主制作で女吸血鬼ものの映画ばっか撮っていた人。まぁ、好きな事が上手いとは世の中限らない訳で、どの作品も現在の鑑賞には耐えられない程タルく、日本では、一部のどうしようもない人たち以外にはほぼ黙殺されている状態。ただし、音楽の方は、当時の若手に好き勝手やらせていたみたいで、このサントラもジャズ・ロック、フレンチ・プログレ、ハード・ロック、当時の流行り物のロック系の音楽てんこ盛り。(予算が無くてオーケストラが使えなかった、てのはあるかも)。日本盤の惹句にある様に、「ドアーズやソフト・マシーンのファンにお薦め!」てのは言い過ぎにしても、プログレを通して70年台の風俗に興味がある人は、一遍聴いてみても面白いかも知れまへん。作品や担当バンドの、詳細な英文ブックレット付き。

カレンダー

10 2024/11 12
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30

フリーエリア

最新コメント

バーコード

プロフィール

HN:
ICHI
性別:
非公開
趣味:
プログレ好き
自己紹介:
プログレは楽しい。プログレは、音楽ジャンルではなく、新たな人生の思考法だ(=^・・^=)

ブログ内検索

P R

忍者ツールズプロフィール

忍者ツールズプロフィールは終了しました

最新トラックバック

ブログ内検索

カウンター

忍者アナライズ