
70年作のファースト。USシングルなどのボートラが5曲入った、リマスター盤が発売された。
クレイジー・ワールド・オブ・アーサー・ブラウンを脱退したヴィンセント・クレイン(Key,Org)とカール・パーマー(Ds)にニック・グラハム(B,Vo,Flute)が合流、「ギターのいないキーボード・トリオ」として結成。パーマーはEL&Pより先にこの手のバンドに参加してた訳ですな。編成が同じなのに、この感触の大きな差は、やはりエマーソンとクレインの個性の差、と言えるでしょう。クラシックやジャズの素養の余り無いクレインのオルガンが縦横無尽に暴れ回る、凶熱のハード・ロック。ギターの代用としてのキーボードであり、海外ではブラック・サバス辺りと比べられていたりするのもやむないか。ドラムの比重の多い楽曲も、天才少年と呼ばれていたパーマー、難なくこなしている。この1枚でEL&P結成の為に脱退するが、キャリア的には正解だったんではないかな。現在の所、パーマー在籍時の音源はこの1枚で全部。BBCライブとかその内出るかもね。