
98年作、ヨーロッパ+本国アメリカでのライブ盤。
この頃のエリック・ノーランダー(Key)はラナ・レーンとこのロケット・サイエンティスト、二つのバンドを掛け持ちしていた。ラナ・レーンがぶっちゃけ「ハード・プログレ版ルネッサンス」なのに比べ、こちらはビートルズやニッチ・ポップが好きなマーク・マクライト(Vo,G)の意向が大きく楽曲にも反映されており、キーボード・ワークもややメロウ、さしずめ10CCかELOと言った所か。ラナ・レーンが重厚長大を好む、従来のプログレ・ファン向けのマーケティングだとしたら、こちらはもっと歌ものに力を入れた、メロディアス・ハードとか好きな人向け。その意味では現在3ツ目で掛け持ちしているエイジア・フィーチャリング・ジョン・ペインと、方向性は似通っていた訳で、ダウンズの後任は妥当な人事だったと言える。2012年現在、マーク・マクライトは脱退し、ロケット・サイエンティストはインスト中心のキーボード・トリオになってしまった。これはこれで出来は悪くないのだが、また歌ものも作って欲しいね。
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