
96年作。元ジェネシスのスティーブ・ハケット(G,Vo)、脱退してからのソロの点数は年季も入っていて、やたら多いのだが、フィル・コリンズは無理としても、ピーガブ、マイク&メカニックス辺りと比べると、どうしてもプログレ周辺のファン層となり、メジャー・シーンになかなか乗り切れない。ジャケ絵の気持ち悪い70年代、ジャケ写のハケット自身が気持ち悪い80年代を経て、イマイチ伸び悩んでいた90年代、ジェネシスのセルフ・カバーと言う切り札を出して来たのが本作。ハケットのソロ、ちょっと地味だが楽曲は良いものの、ボーカルの弱さがイマイチ売れない原因だと思うのだが、今回はジョン・ウエットン、ポール・キャラック、コリン・ブランストーン等ベテランにボーカルを任せ、ギタリスト、と言うよりプロデューサーに徹している。ジャズなんかに良くある「トリビュート・トゥ・マイルス・デイビス」みたいなお手軽さはあるが、プログレの場合、まだ同世代で活動していたミュージシャンが演奏するので、それなりに意義はある。来月、久々にパートⅡが出るよ。
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