
エイジア名義だが、実質ジェフ・ダウンズのソロ・アルバム。ジョン・ペインがエンジニアで参加している為、エイジア名義と言うのは少し詐欺臭い。
内容は、ダウンズが手がけたドキュメンタリー映画とPCゲーム、の2作のサントラのカップリング。実はこれは曲が良く、偏見無しに聞けば「割りと良いサントラ」である。「ウォーターフォール」など、シングルで出ていたら買っていたかも知れない。
ところで、プログレのミュージシャンの転職先に「映画音楽の作曲家」と云うのがある。正式な音楽教育を受けた人がプログレの界隈には多いので、それでだろう。成功組にはトレヴァー・ラビン、ヴァンゲリス、トニー・バンクス、アンジェロ・ヴァダラメンティ、イマイチだった人にはキース・エマーソン、パトリック・モラーツ等々。社会的なステータスも収入も上がるし、ダウンズもこのアルバムで転身か、と思われたが以後はそんなこともなく、相変わらずポップのフィールドで活躍している。ジミー・ペイジやリック・ウェイクマンみたいに、「気に入った監督としか組まない人」なのだろう。
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