15年発表。かねてから噂の、ウエットンのソロ・アルバムのベスト盤、2枚組。80年の『コート・イン・ザ・クロスファイア』から、11年の『レイズド・イン・キャプティビティ』までのスタジオ盤6枚からの選曲。エイジア等のバンド名義や、ウエットン/ダウンズやフィル・マンザネラ、R.P.ジェイムズ等の共作盤は含まれていない。また、ありがちなレア・テイク、デモ・バージョン等も含まれず、そう言った意味では純粋なスタジオ・アルバムのベスト盤。ファンならご存知の様にウエットンの楽曲は時代によっても全くブレがなく、これだけ長期間に渡ってのベストでも違和感なく2枚のCDに収まってしまうのが怖ろしい(笑)。後はバック・バンドの面子の違いによる方向性の差異、位だろうか。スタジオ・ミュージシャンを贅沢に使った2nd、当時のツアーのバック・バンド、イット・バイツやマリリオンのメンバーが支える3rd~4th、ダウンズの客演が光る5th、ビリー・シャーウッド色の強い6thなど、オリジナル盤もそれぞれの個性が光り、改めてポップ・プログの巨人であるのだなぁ、と云う事実が如実に判るアンソロジー作品。マスト・バイですな。
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