残酷!音楽怪獣プログレ    忍者ブログ

残酷!音楽怪獣プログレ

しがないプログレ好きで、よく中古盤を漁っています。ときどきライブなんぞにも行っておりやす。

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ストリクトリー・インク「ストリクトリー・インク」


95年作。ジェネシスのトニー・バンクス(Key)のソロ作は、作品の完成度はどうあれ、他メンバーの諸作に比べて余り商業的に恵まれていない。何度も「売れ線」を狙ったソロ・プロジェクトを立ち上げており、89年の『バンクステートメント』、92年の『スティル』等、内容は悪くないのだが、全て結果は惨敗^_^;。中古CD市場では500円のアウトレット・コーナーの常連さんになってしまっている。このアルバムもマルチ・ミュージシャン、ジャック・ヒューズ(Vo,g,Key)とのコラボ作、かなり上質のポップ・ロック・ユニットで、80年代に発売されていたらもう少し売れていた気もする。人生、タイミングとか運の問題もあるのだなぁ。このアルバムも曲も演奏もキャッチーなものが多いが、所謂「引っ掛かり」が無く、あえてイチャモンを付けるとすればその辺が敗因かも。近年は交響曲の作曲、ミュージカルの制作等晩年のジョン・ロード化しているが、もう一回位懲りずに、山っ気を発揮して欲しい気もするぞ。
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ロバート・ワイアット「ジ・エンド・オブ・アン・イアー」


70年作。前項と同じく、マシーン在籍時のロバート・ワイアット(Vo,ds)のファースト・ソロ作、高音質版にての再発。しかし、以前にも書いたが、よくここまで趣味嗜好の違う人間が集まって一つのバンドをやれてたものである。例えばこのホッパー、ディーン、ワイアットのアルバム、方向性も音楽性も全部違う。(ジャンルも違うかも^_^;。)ギル・エヴァンスのカヴァーで幕を開け幕を閉じるこのアルバム、現在で言うと質の高い前衛アヴァン・ロックであり、正しくマシーンのファーストの後継作、知らない人にこれセカンドだよって聴かせれば多分信じるだろう。まぁ、旧メンバーを集めての録音であり、ディーンら新規メンバーに取っては何て嫌味ですかって取られなくもないけど・・・。ともあれ、この後ワイアットは脱退し、マッチング・モールを結成する。あぁ、ややこしい。このマッチング・モールも今回再発されたのだが、デラックス・エディションも去年出たばっかしだし、ブログで取り上げるかどうかは暫し考えます。

エルトン・ディーン「ジャスト・アス」


71年作。前項のホッパーと同様、高音質版仕様の再発。マシーンの4th制作とほぼ同時期に発表された、エルトン・ディーン(Sax,Key)の初リーダー・アルバム。コンセプト・メーカー、「前衛作曲家」としての資質の高いホッパーとは異なり、ディーンはプレイヤー意識の高い「演奏家」の資質が勝った人であったと思う。それで生涯良き友人同士だったのかも。何かジョージ・ハリスンとクラプトンみたいだ。このアルバムもマシーンの同僚やキース・ティペット・グルーブをゲストに迎えての、スタジオ・ライブ形式でのフリー・ブロウイング大会。かちっと構成されたマシーンのスタジオ盤とは違い、ディーン、気持ち良さげに吹きまくりで、インプロヴィゼーションも弾んでおり、その意味では非常に正しいソロ・アルバムと言える。この後ディーンはよりフリー・ジャズに傾倒して脱退・・・するがソフト・ヒープ、ソフト・マシーン・レガシー等に形を変えて出戻っている。日本盤CDはボートラのBBCセッションが1曲多いお徳用。


ヒュー・ホッパー「1984」


73年作。CBSソニーに在籍中のソフト・マシーンの諸作、及びメンバーのソロ作が13年リマスタリング、BlueSpec-CD2のフォーマットで再発された。まずは喜ばしい。数年前だったら、カンタベリー系の日本盤なんて鼻も引っ掛けて貰えなかったのに^_^;。と言う訳で、ヒュー・ホッパー(b,Synth他)初ソロ作である。当時のマシーンの音楽性と全く異なる、ジョージ・オーウェルの小説をベースとしたコンセプト・アルバム。テープ・ループを多用したミニマル・ミュージックで、その手のは普通一人で作りました、てのが多いのだが、それにジョン・マーシャル(ds)、ロル・コックスヒル(Sax)等の友人メンバーの生音、勿論ホッパーのファズ・ベースも絡んで来る不思議異世界空間。現在だったら「アンビエント」の一言で済んでしまいそうだが、10年後位だとまた評価が変わって来るかも知れない。次作の『ホッパーズ・チューニティ・ボックス』はジャズ・ロックであり、再びこの路線に戻って来るのは90年代の『ジャズループス』となる。ホッパーの音楽性の「振り幅」の広さに、愕然とすべき作品。

フェシス「ルミネッセンス」


89年作。仏メロディアス・シンフォニック・バンドのデビュー作。このジャケ写、顔だと気付いたら何か心霊写真みたいで気持ち悪い^_^;、。それはさておき、内容はテクニカルな演奏よりも雰囲気を重視する幻想系プログでなかなか良く、メロディーも綺麗な感じで割りと高得点。同じフランスなら、アトールと云うよりもアンジェやタイ・フォンの後輩、と云う印象で、英国で云うとキャメルとかの「泣きメロ」系が好きならお薦めである。バンドはドミニク・ヴァサール(Vo,g)を中心に現在も継続中。ただ一つ難点を言うなら、テクドラやベースが如何にも80年代風の「軽い」音である所か。それとももうしばらくすれば、また一巡して気にならなくなるのかね?

ジ・アリストクラット「カルチャー・クラッシュ」


13年作。超絶技巧フュージョン・バンド、ジ・アリストクラットの3作目が発売された。もっとも、1枚目はミニ・アルバム、2枚目はライブ盤なので、初のフルレンスのスタジオ盤、と言えなくもない。ガスリー・ゴーヴァン(g)、マルコ・ミンネマン(ds)、ブライアン・ベラー(b)のトリオの織りなすテクニカル・サーカスは、国内でも海外でも特に実際の楽器演奏者には評価が高く、現在の超絶演奏系ユニットの中では最高峰なんではなかろうか。もっとも、「売り」がそこなので仕方が無いのだが、もう少し分かり易い「変化球」もそろそろ必要なんじゃない?と云う気もして来る。全員まだ若手なので、恐らくあと10枚位はバンドとして軽くイケそうな感じはするのだが、このままだとどのアルバムの印象も一緒、メンバーのテクの見本市に終わってしまいそうな気もするぞ。(同じバカテク・バンドで云うと、80年代のブランドXの人気的な失速は、そのパターンに嵌り込んでしまったから、と云う気もする)次作はこの辺で是非「必殺の一曲」を^_^;、。

ジェーン「ザ・ジャーニー~ベスト・オブ・ジェーン 70~80」


11年作。独ジェーンは現在も現役の古株ハード・ロック・バンド。これは現行リーダーのワーナー・ネドルニー(Vo,Key)他によって再録音された、彼らの代表曲の新録ベスト盤。基本は70年代のジャーマン・ハード・ロックだが、キーボード主体と云う事と相俟ってどことなくプログレっぽい香りがする。「ジョン・ロードがリーダーのスコーピオンズ」ってとこか?70年代前半は、現在の所謂HR/HMとプログレはそれ程分化されておらず、どんなバンドの音像も1枚位はどことなくプログレっぽかった。今も「シンフォニック・メタル」と云うジャンルはあるが、意識的に混ぜてるか混ぜてないか、の差はあり、これは結構大きい。その意味では過去の香りを残すこのバンド、初めて聴く人でも70年代英国系を愛する人なら何故か懐かしい、と思えるはず。ジャーマン系はテクノやHMだけじゃないんだよ、と云うのが理解できる逸品。

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