残酷!音楽怪獣プログレ    忍者ブログ

残酷!音楽怪獣プログレ

しがないプログレ好きで、よく中古盤を漁っています。ときどきライブなんぞにも行っておりやす。

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カンサス「ライブ・コンフェッションズ」


16年発表。新作スタジオ盤の発売も間近に控え、俄に関連盤が矢継ぎ早に発表されている米カンサス、3枚組の発掘ライブ・アンソロジーが発売。77年のニューヨーク公演、82年のオマハ公演を合本。FMラジオ・ブロードキャスト音源で音質良好、ヒスノイズもそこそこ。82年オマハ公演はDVD化された事もあるが、CDメディア化はお初。ジョン・エレファンテ(g)在籍時のライブ音源は割りと貴重なもの。内容は77年は4Th『永遠の序曲』から『伝承』が初のスマッシュ・ヒット、成功への階段を登り始めたバンドの初々しくノリノリな演奏が聴ける。同時期のジャーニー、スティクスにも通じるヌケの良さ。カンサスの魅力はメンバー間の指向性による、アメリカンでモーダルなロックと英プログ・ロックの影響下にあるテクニカルで繊細なロックのブレンド具合の妙にあるので、その意味ではメジャー・バンドとなり、確信犯的に演奏を組み立てている82年公演の方がプログ・ファン層には面白いかも知れない。こちらは9th『ビニール・コンフェッション』時の安定した演奏。カンサスは単品での発掘ライブは多いのだが、そろそろイエスやEL&Pみたいに重量級のボックス・セットでも出してくれないかな。
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パブロフズ・ドッグ「ハウス・ブロークン」


16年発表。米の新生パブロフズ、2枚目のライブ盤。15年の欧州ツアーよりの音源、DVD付きの3枚組。現在のバンドはデヴィッド・サーカンプ(Vo)以外は全て若手で固めており、実質デヴィッド・サーカンプ・バンド、演奏は70年代の旧曲もライブでは演奏しているが、テクニカル成分は後退し若干ラフなハード・プログ・メタル、と云う印象。前作のライブ盤『猛犬注意!』はそれも相俟って、アメリカン・プログと言うよりピンク・フェアリーズの様なサイケデリック・メタルの趣があったが、今回のライブ盤は2枚組なのでほぼ全曲演奏、プログ・バンド風味がやや戻ってきている。1stから新作『エコー&ブー』までの曲を網羅しており、1st『禁じられた掟』、ビル・ブルーフォードの参加した『条件反射』の楽曲などは殆ど別物の印象だが、現バンドの質の良い紹介状にはなっている。ヴァイオリン担当はサーカンプの奥さんなのもややファミリー・バンドな趣向。相変わらずのわんこジャケ・シリーズだが、今回のジャケットはお家が壊れちゃった為、ワンちゃんたち大脱走、てな感じですかね。

カーブド・エアー「タペストリー・オブ・プロポジションズ」


16年発表。「レアリティーズ・シリーズ Vol.1」とあるので、続刊するのか。これは従来のライブ盤とは変わってちょっと風変わり、15年の英/欧州ツアーの音源から、名曲『プロポジション』の演奏のみ抜粋、1時間バージョンに編集したもの。クリムゾンの『レイディース・オブ・ザ・ロード』のディスク2『21世紀のシゾイド・マン』1時間バージョン、若しくは『スラックアタック』のノリ。最も、バンドの性格上あそこまでゴリゴリの演奏にはなっていない。軽いフュージョン・バンドと云う感じ。インプロヴィゼーションは同傾向のフレーズも割りと多く、もうひとつと云う感じだが、この時代になっても若手を活かし、文字通り「プログレッシブ」に新しい事に挑戦している事は評価をしたい。この辺は現リーダー、ソーニャ姉御の頭の柔らかさ故か。「変わらない味」を追求するアニー姉御の現ルネッサンスとは好対照。バンドも旧曲を新メンバーの個性を活かした新感覚のアレンジに変化しており、現役の意地を見せるカーブド・エアー、このアグレッシブさで再来日して欲しいものです。

エイジア「アクセス・オール・エリア~ライブ・イン・モスクワ1990」


90年作。もう一つの再発は同年のモスクワ・ライブ。仕様などは「ライブ・イン・UK」と一緒。なのだが・・・。西側のロック・バンドが初めてロシアでコンサート、と話題になったメモリアル・ライブで、当初は1枚もの編集で当時のスタジオ・デモ曲『カリ・アン』を含めて発売、その後オミットされた楽曲も含め「完全版・2枚組」で再発。で、今回の発売分はと言うと・・・。このライブはチャリティー・レーベルからの発売であったのが幸か不幸か、『カリ・アン』カットはまだ判るが権利関係の絡みからか、曲を減らし曲順も入れ替え大胆に編集。この編集がかなり雑で、歓声や拍手は明らかに後から入れたものが曲のイントロに被せられ、台無し。マスタリングも通常版と完全版の音圧を考慮せぬままないまぜにしており、非常に聴きにくい。DVD版も同様に改悪。何らかの事情があったのは判るが・・・。オリジナルは『ライブ・イン・UK』と甲乙付け難い好盤なので、聴きたい人は先の中古盤2種の購入をお薦めします。どうしてこうなった・・。

エイジア「アクセス・オール・エリア~ライブ・イン・UK1990」

 
90年作。第一次再結成エイジア、ライブ盤2種がDVD付きで再発。国内盤はDVDはリージョン2になっており、通常に再生可能。スタジオ盤の無いパット・スロール(g)在籍時の音源はこの二つのみ。クラシック・ロック・レーベルは当時エイジアやウェイクマン、イアン・ギラン・バンドやハットフィールド・アンド・ザ・ノース等の「忘れられつつあるプログ系バンド」のスタジオ‥ライブ⇒商品化の企画を複数計画、これが意外と当たり、好調なセールスを上げこの後の「プログレ復興」の端緒となり、若干マイナーなバンド等も続々CD化される様になった。このライブ盤は復活エイジアのお披露目ライブの意味合いもあって、リハーサルも入念に行ったと見て演奏もこなれており、代表曲も漏れなくきっちり網羅。エイジアの歴史の中でも外せない一枚となっている。この後ウエットンが脱退し、エイジアの歴史は更に混迷を極めるが、スロールの個性をもうちょい発揮させるとかすれば、もう少し違った展開になったかな。

フォーカス「ライブ・イン・ヨーロッパ」


09年作。続いて、09年欧州ツアーのライブ音源、2枚組。『フォーカス9』発表後で、メンバーはタイス・ヴァン・レアー(Flute,Key,Vo)、ピエール・ヴァン・ダー・リンデン(ds)、ボビー・ジェイコブス(b)、ニールス・ヴァン・ダー・スタインホーヴェン(g)。既にアッカーマンはバンドを去り、オリジナル・メンバーは二人。こちらは既にヒット曲を複数持つ大物プログレッシブ・ロック・バンドとなっているので、過去のヒット曲を満遍なく散りばめ、若手メンバーを交えた新解釈の演奏を如何に聴かせるか?が主軸となっている。『シルビア』『王の館』『悪魔の呪文』等のヒット曲はイントロで何の曲か判らない様になっており、メインのフレーズが表れた時の観客の熱狂ぶりは半端ない。この辺はインスト・バンドのメリットですね。演奏曲順も良く考えられており、演出も練られ先の71年盤と続けて聴くとちょっとした感慨の念に浸れる^^;。完成されたライブを聴くならこっちかな。

フォーカス「ライブ・イン・ロッテルダム・アンド・テクセル1971」


71年作。蘭フォーカス、発掘ライブ盤が2枚登場。まずは1枚目、例によって仏オン・ジ・エアー・レーベルから、2nd発表後の初期フォーカスの貴重なライブ。メンバーはタイス・ヴァン・レア(flute,Key,Vo)、ヤン・アッカーマン(g)、バート・ルイター(b)、ピエール・ヴァン・ダー・リンデン(ds)。「プログレ」や「フュージョン」が定型を模索し、新しいメソッドをあれこれ試している時代、新人のフォーカスも『エラプション』45分演奏、と先鋭的な事をしている。インプロヴィゼーションとテクニカルなピッキングで責めるアッカーマン、まるで同時期のマイルス・デイヴィス・バンドの如くダークなオルガンを響き渡らせるレア。リンデンのパーカッションもクラシカルな素養を微塵も見せず煽りまくりで、この時期しか聽けないフォーカスが此処にはいる。他にも『アノニマスⅡ』20分、『フォーカスⅠ』13分。『悪魔の呪文』が大ヒットしなければ、有り得たかも知れないバンド・イメージが堪能できる好ライブ盤。

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