81年作。U.Kはプログ・ポップとしての内容の秀逸さの割りには、ニューウェーブ全盛時の英国では全くウケず、商業的な面では惨敗となり解散となる。(但し、欧州や日本では人気があったが・・)再び失職の憂き目を見たジョン・ウエットン、再度ヒープの時と同じパターンでハード・ロック・バンドのウイッシュボーン・アッシュに再就職となる。折しもバンドの中心人物の一人、マーティン・ターナー(Vo,b)脱退後の、後任としての起用。当然リード・ヴォーカルを担当するものと期待して入社したのだろう。ところがどっこい、ここでアンディ・パウエル(g,Vo)が代打のリード・ヴォーカリストとして台頭、しかもこれが甘い声質で割りと良く、ウエットン先生は雇われベーシストとしての地位に甘んじる事となる。入社時と仕事内容が違うなんてのも、よくある話しですねぇ。先生の歌声は作曲も兼ねた『ザッツ・ザッツ』1曲のみ。これが「俺がここにいちゃいけないんだろう、出て行かせてくれ~」と云う歌詞。当然の事ながら歌詞通りウエットンはこれ1枚で脱退となるが、わざわざこんな曲をアルバムに入れるバンドも度量が広いんだか狭いんだか(笑)。先生、この後は英語の通じない仏プログ・バンドのアトール(!)にやけくそ加入するが、やがてエイジアへと駒を進めていく事になるのであります。ウエットン先生苦難の一席。
PR