漫画家の渡辺電機のギャグ漫画の傑作「クソゲー戦記」に、フループと云う魔法使いの女の子が出て来る。「魔法が使えない魔法使い」と云う設定で、ルックスがそこそこ可愛いだけでほんっとに使えない奴。後書きで作者が「昔のダサいプログレ・バンドから名前を取りました。でも本当ダサいから聴かない方が良いよ」とか言っている。
そのダサいプログレ・バンドが、これ。何だこの落書きみたいなジャケットは。
一瞬山上たつひこの「スタミナサラダ」かと思ったが、全4枚のジャケのうち3枚までは、こんな風に自分たちでジャケ絵を描いて載せている。他の2枚も載せて一緒に見て欲しい出来だが、売れなかったの、ジャケのせいもあるんじゃないかなぁ。一生懸命やっているようだが、演奏が上手い訳でもなく、曲がさほど良い訳でもない。「ドジっ娘プログレ」ってやつかぁ?「魔法が使えない魔法使い」とは、言い得て妙である。
しかしこのフループ、日本では(何故か)人気があって、アナログ時代には全部日本盤が出ているし、CD時代になってから4回も(!!)リマスターされて再発されている。つまり、売れているのだろう。とか書いている自分も、紙ジャケリマスター盤を4枚とも買ってしまっている。わはは。良いんだよね、能勢慶子とか岩井小百合とか、何かあの辺のB級アイドルが一生懸命歌ってる感じがあって。やはりドジっ娘は強い、と改めて認識した次第(笑)。
因みに輸入盤で2枚組の「ベスト」が出ているが、長尺物の1曲を除いて4枚「全部」の曲が入っている。「オール」じゃねぇかよ。