13年発売。昔からの映画ファンはサントラ・レーベルの老舗、米バレース・サラバンデ社には一度ならずお世話になってるだろう。近年は仏イントラーダ、米クリッツアーランドやラララ・ランド等ライバル社も多く、近年とうとう買収されてしまったが、大手が出さないBクラスの映画やカルト映画のサントラを「商売になる」レベルに迄引き上げた功績は大きい。今年で35周年と云う事で、出して来ました4枚組の大作コンピレーション。トム・ナルやロバート・タウンソンらの選曲は、映画の中で効果的に使われた曲よりも「楽曲として面白い」曲を選ぶ独自の基準があり、それはこのコンピでも1枚目は派手目のオーケストラの第一楽章、2枚目は美しいメロディーの第2楽章・・・と云う風に、全体でエラく長い交響曲のCDとしても聴ける構成になっているのがバレース健在、と云う気がしてくる。現在のマニア向けサントラの商品は構成とか関係無く、ある音源全部入れまーす、と云うのが主流になっているので、この社風はやや時代遅れなのかも知れない。しかし、LPやCDの評価基準に「構成美」があり、それがサントラをチラシやパンフ等のコレクター・グッズと一線を引いていた要因と感じていたのは私だけ?そんな事を考えさせてくれるコンピではあります。
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