97年作。「エロゲー文化研究概論」(宮本直毅・著/総合科学出版)が発売された。国内の18禁ゲームの黎明期から現在までを論じたもので、この手のものはサブカル好きでも眉を顰めるジャンルなのか、一冊にまとまった「まともな」資料がなかなか出なかった。この辺、昔のプログレやホラーを見る様で、何となく他人事とは思えない。出版社の英断を評価したい。ところで、この手のゲームのBGMは低予算でキーボードやシンセ一発で作られている事が多く、プログレとしての親和性が割りと高い。特に忘れ難いのがこのアリスソフト社の『アトラク=ナクア』。現代に蘇った女郎蜘蛛の比良坂初音は、お嬢様学校に女生徒として潜り込み、男は体液を啜る餌として喰らい、女は性奴隷にして学園に君臨して行く・・・!ゴシック・ホラー調のBGMは同時期の海外のホラー映画と比べても出色の出来。サントラのみの発売は無いが、CD-ROM媒体の為、元のゲームのメディアから直接リッピング出来る。また、CD『アリスボーカルコレクション(2010年)』にメイン・テーマに歌詞を付けた2曲が収録されている。ジャケ絵も初音お姉様だし。
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