05年作。レイクは活動期間の割りには作品数が少なく、ソロ名義のライブ盤は81年のゲイリー・ムーアと共演したハマースミス・オデオン盤、13年のテープ演奏をバッキングにしたディナーショーみたいな『イン・ア・ライフタイム』、そしてこの05年盤の3枚しか無い。これは若手スタジオ・ミュージシャンをバックに行われた03~05年のアメリカ・ツアーからのライブ盤。惹句通りクリムゾン、EL&Pの曲を中心にした構成で、一通りの代表曲は網羅されている。演奏機材等の時代的な向上もあり、若手のバンド演奏も原曲と比べてそんなに違和感は無い。だから・・・?と言う感じ。当時レイクは新しいソロを発表した訳でもなく、新バンド設立に向けてのリハーサル・ツアー、と言う訳でもない。内容が当たり障りがない分、なんで今?と言うのがプログ・ファンの当時の偽らざる気持ちであり、それがこのライブが今ひとつ脚光を浴びていない原因の一つかと思われる。晩年のレイクには、この問題が常に付いて回った。「定番ライブ盤」として重宝されても良い一作なのにねぇ。声量の変化や要因は多いにせよ、余りに晩年のレイクには何もなさすぎる。責めて「未発表曲集」なりとも、何処かで出してくれないだろうかね。
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