このプロジェクト1~4と云う代物、これに費やしたクリムゾンの2年間とは、一体何だったんだろう?次世代クリムゾンの研究と開発、と云うお題目が付いているが、実際はメンバー6人がスケジュール、またはギャランティーの問題で揃わず、仕方なく、その時参加出来る順列組み合わせで、「公開リハーサル」をライブでやっただけではないか。「インプロビゼーション」とは便利な言葉では、ある。それにどうも次作の「コンストラクション・オブ・ライト」の内容と、この「プロジェクト」の内容が、よく繋がらない。アーティストの中では整合性が取れているのかも知れないが、むしろプロジェクトX→その後のヌーヴォ・メタルのアルバムと繋げた方が、音楽性の変化は自然である。「コンストラクション~」は、少し気になるアルバムなので、その内書くが、どうもこの辺りから、クリムゾンの音楽に「脇の甘さ」が現れているような気がする。但し演奏内容は、一連のフリッパートロニクスのアルバムより、力の入った音像となっており、その辺りは腐ってもクリムゾンと云った所である。マイルス・デイビスの「セラー・ドア・セッションズ」辺りの狂騒感を、目指したのか?
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