71年作。ひでぇ邦題(笑)。ビデオ版の旧題は『死霊の七人』なので、あんま変わらんか。昔のイタリア・ホラー映画の一つの特徴に、「映画は三流だが音楽は一流」という現象がある。(誰だ、『サスペリア』がそうだと言うのは(^_^;)。)この作品も、モンド・ラウンジ系サントラの傑作として、各国で評価が高く、遂に完全版が登場。森深き謎の古城に迷い込んだ若者連中七人組が、悪魔の所業か魔女の仕業か、聖書の「七つの大罪」を模した殺害方法で次々と殺されて行く。後年のアメリカ映画『セブン』を先取りした様な展開で、エロ・グロのサービス満載、なのだが制作年度から判る様に今観ると結構ユルい。それでもサプライズ・エンディングも含め、この時期のホラー映画としては独特の雰囲気もあって佳作と言えるだろう。名作『幽霊屋敷の蛇淫』へのリスペクト有り。サントラは夜の熱気の様なオルガン・ワークに気怠く不気味な女声コーラス、エンニオ・モリコーネの様に映像に寄り添うのでは無く、元の映像と関係無いぶっ飛んだ展開。サントラがムード・ミュージックとしても聴かれていた時代の傑作の一つだと思う。
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