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残酷!音楽怪獣プログレ

しがないプログレ好きで、よく中古盤を漁っています。ときどきライブなんぞにも行っておりやす。

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デュークス・オブ・オリエント「デュークス・オブ・オリエント~時空の旅人」


18年作。エイジアFJPのジョン・ペイン(Vo,b,g)とラナ・レーン他でFJPにも参加していたエリック・ノーランダー(key)の双頭ユニット・・・の体だが、これ、中身は実質、10年がかりでようやく日の目を見た、エイジアFJPの幻の新作、『アーキテクト・オブ・タイム(仮)』なのだ。
ペインは第2期エイジア分解後、当時の残存メンバーとGPSを結成するが、色々あってこっちも短期で空中分解、ダウンズ許諾の元?(実はこの辺が法的に未だに解らない!)「エイジア・フィーチャリング・ジョン・ペイン」とバンド名を変更、ノーランダーやジェイ・シェレン(ds)らと一緒に細々と活動を続けていたが、『サイレント・ネイション』以降手掛けていた新作スタジオ盤、前記『アーキテクト~』のディールがなかなか得られない。この10年余りで形になったのは、契約上ダウンズのキーボードをノーランダーに差し替えたダウンズ時代のライブ盤『ライブ・ライゼン・サン』と、プログレ名曲をカヴァーした企画盤X1のみ。今回バンド名を更に変え、やっと独インサイド・アウトからの発売となったが、これが全然、全く、ちっとも、少しも、ひどく、壊滅的に、売れていない。悲しいぞ(号泣)。
内容はペイン流、ご存知「癖」はあるが、極上のメロディアス・プログ・ロック、この数年で加入しては去っていった既存メンバーのパートは差し替えてある。(明らかにダウンズっぽいフレーズも・・・(汗))この豊穣な音楽世界が、本家エイジアの新曲と競い合って並び立たなかったのは、いかなる損失か。しかし、シーズン・ウィル・チェンジ。ペイン、このディールを生かして、是非負けずに次の新作をと願うものであります。タイム・アゲイン!

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タンジェリン・ドリーム「イン・サーチ・オブ・ヘイズ~ザ・ヴァージン・レコーディングス 1973~79 BOXセット」



73~79年作/2019年発表。以前より噂されていた大物タンジェリン・ドリームのヴァージン在籍時のボックス・セット、ついに発売。73年~79年までの「70年代全集」。因みにヴァージンには83年迄の在籍、80年代には更に5枚のアルバムがあり、若しかしたら売上次第では、次回またボックスで出すのかも。
収録内容はスタジオ盤『フェードラ』未発表サントラの『オイディプス・タイラヌス』、『ルビコン』『リコシェ』『浪漫~ストラトスフィア』、ライブ盤『アンコール』『サイクロン』『フォース・マジョール』、未発表ライブ『ライブ・アット・ヴィクトリア・パレス1974』同じく『ライブ・アット・ザ・レインボー1974』同じく『ライブ・アット・ロイヤル・アルバート・ホール1975』。
あと膨大な各種スタジオ盤の未収録曲、未発表曲、デモ版。CD16枚;Blu-ray2枚組。
Blu-rayには『フェードラ』『リコシェ』5.1chバージョン、及び残存するライブ映像各種。
これでも『恐怖の報酬』等のサントラ作品は、別契約のためオミット。
英国のレーベルに移籍したタンジェリンが、「シンセサイザー」バンドとしてメジャー化していく栄光の軌跡。ワールドワイド化して行く時期を、一気呵成に聴く事の出来る労作。
因みにヴァージン以前の67年~のオール・レーベル、ヴァージン以降の83年~のジャイブ・エレクトロ・レーベルのそれぞれのボックス・セットの「全集」も発売済み。

バンコ・デル・ムッティオ・ソッコルソ「トランシべリアーナ」


19年作。フランチェスコ・ジャコモ(Vo)の突然の逝去を乗り越え、バンコ復活!一時は解散が噂され、1st/2ndの40周年記念版で発表された新曲もヴォーカルレスの極めてフックの無い楽曲であったが、今回ジャコモに声質の近いトニー・ダレッシオ(Vo)が加入、ジャンニ・ノチェンツィ(Key)を中心とした体制で建て直し、復活した現在のバンコがこれだ。
楽曲はキーボードが中心になった事によりかなりシンフォ・プログ寄り、アレンジは現在の楽器編成も意識した最新のもの、なので奇しくも70年台のプログ・バンコと80年台のポップ・バンコの良所を上手く折衷したかの様な出来上がり。感触は異なるが、シャーウッドが加盟した事により楽曲の若返りを果たした90年期のイエス辺りに近いか。
もちろんイタリア特有のスピーカーから溢れ出んばかりの情感(パッション)もたっぷり。そう、みんなこれが聴きたかったんだ。ちょっと過去作に比べても、オーバースペックなほどの熱唱・熱演奏振りだが、目出度い再起作、此れぐらいの「濃い目」がちょうど良い。
ボートラの旧曲のライブ・バージョン2曲はまぁ、保険ですかね?

ゴブリン「フィアレス」


19年作。マッシモ・モランテ(g)率いる方のオリジナル・ゴブリン、新作は映画『ゾンビ』公開後40周年記念、及びG.ロメロ監督追悼盤。内容は「ゾンビ」再演6曲、「サスペリア」再演2曲。
規模から言うと、ミニ・アルバムに近い?先にクラウディオ・シモネッティズ・ゴブリンがデモニア時代の録音盤を再編集して、『ゾンビ』再演の追悼盤をやはり出している。
異なるゴブリン名義でニュー・アレンジの「ドーン・オブ・ザ・デッド」が2パターンも発売される2019年、誰が79年当時こんな未来を予想した。柔らかい肉が欲しい。ダダーン!!!
さて、モランテズ・ゴブリン、これまでは全派生バンド中、最も原曲に近いアレンジを施していたが、今回は先を越されたのを痛感してかやや現在流行りのプログ・メタル系の音像に近い演奏。割とエネルギッシュな楽曲となっており、この路線に向かうなら今後も楽しみではある。
勿論ギター・オリエンテッドな暴走族のテーマ、「サラトゾム」も全開。ショッピング・モールをぶっ潰せ!!

ZEE「アイデンティティー BOXセット(2019版)



84年作/BOXセットとして2019年発表。フロイドのリック・ライト(Vo,Key)は、81年の『ザ・ウォール』ツアー終了後に、ウォーターズとの確執により「解雇」。ジェリー・ラファティとのセッション中に知己を得た元ファッションのデイブ・ハリス(vo,Key)とともにシンセ・ポップ・ユニット『ZEE』を結成する。
当時の最新のシンクラヴィア・ユニットを活用した、如何にも80年代的なデジタル・ポップだったのだが、結果は惨敗、それ以前に黙殺に近い。(泣)
全く前宣伝もされず、フロイドのファンでもアルバムが出ている事すら知らなかったのではないか。同時に、フロイド臭どころかライトの影が奇妙に薄い作品でもある。作詞・作曲も一部手掛け、ヴォーカル(ヴォコーダーで歪められているが)も取っているのだが・・・悪口を言うと、「最新機器を扱える若手の作品にいっちょ噛みしたアルバム」に思えなくもないのもまた事実。
初CD化曲はアルバム未収録曲「アイズ・オブ・ジプシー」を含むシングル、12インチシングル版ミックスで4曲、ラフ・ミックスが6曲。あとポスターやら何やらのおまけ付き。
単体アルバム版も告知されたが、未だに発売はされていない。

アイン・ソフ「セブン・カラーズ」


18
年作。国内カンタベリー・ミュージックの雄、アイン・ソフ再始動。山本要三(g)を中心に過去の参加メンバーを招集、数年ぶりのスタジオ盤であります。音楽性は「海の底の動物園」辺りをより現代の音で、フュージョン・ライクに仕上げた感じでしょうか。
ジェントル且つさり気なくテクニカル、優雅で夢幻的な世界を相変わらず表現しており、バカテクや変質プログレの多い現在の国内プログレ・バンドに少し食傷気味のオールド・タイマーの耳には心地よい響きでしょう。1曲目の軽快な「奇妙な鞄」で幕を開け、徐々に積み重ねて行きラストに10分以上の大作2曲「白鳥の湖パートⅡ」「トリプル・シーケンス」で締める辺りの完成度は流石。
いち早く活動再開した「シェヘラザード」、また「美狂乱」も今夏(19年)に新作が発売されるなど、国内プログ・ベテラン勢が何かと活気づいている昨今でもあります。
ライブも開催してほしいが、恐らくほぼ関西近圏なのが残念。初回盤は未収録曲の入ったCDR付きだが、まだ残っているかな。

ソフト・マシーン「ヒドゥン・ディテールズ~隠された真実」



18
年作。遂にジョン・マーシャル(ds)の在籍年数等が認められ、法的にバンド名から「レガシー」の取れた現行ソフツ。内容は近年の「レガシー」名義時と変わらず、いつものコンテンポラリー・ジャズ路線。気負いも流行りも追わない姿勢が、逆にマシーンらしい伝統を感じる。『サード』から「アウトブラディ・レイジャス」の再演あり。
思えばマシーンの歴史は、明確なバンド・リーダーをほぼ置かず、ころころ変わるメンバーで「とりあえずジャムって見ようか」の精神で活動を続ける中で、方向性も音楽性も変節しながらフルマラソンで駆け抜けて来たようなもの、正に「ライク・ア・ローリング・ストーン」を地で行くものだった。
このジャジーな活動理念こそが、実はカンタベリー・ミュージックの精神性のコアとなるもの。
それを体現し続けたマシーンはやはり、キング・オブ・カンタベリーであったのだ。
アルバムのツアーも終了し、前記マーシャルとロイ・バビントン(b)は引退を表明。
セオ・トラヴィス(sax)はキング・クリムゾンにキーボード(!)で参加が決定。ジョン・エサリッジ(g)のみが在籍の形になっている。果たして再びマシーン名義の新譜を聴ける日は来るのだろうか・・まぁ、まだ他にも結構、生きてる人、いるしねぇ(汗)。

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