残酷!音楽怪獣プログレ    忍者ブログ

残酷!音楽怪獣プログレ

しがないプログレ好きで、よく中古盤を漁っています。ときどきライブなんぞにも行っておりやす。

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イーグルス「スタジオ・アルバム 1972-1979」


72~79年作。イーグルスをプログレ扱いすると、流石に怒る人が出て来るか。売れてるのか「全部入りBOX」、とうとうイーグルスの登場だ。72年のファーストから、79年の『ロング・ラン』まで6枚組、後は80年の『イーグルス・ライブ』を買えば再結成前のアルバムは全部揃ってしまい、シカゴやロキシーには及ばないものの、これで某所で2000円行かないのは快挙である。『ならず者』や『ホテル・カリフォルニア』は最初からコンセプト・アルバムだけど、折角なんでコレ、6枚組の一つの作品として聴いて見ませんか。「テイク・イット・イージー」で始まるアメリカン・バンドの栄光と挫折。それは実際の超大国アメリカの凋落と重なり、最後には「サッド・カフェ」で別れが告げられる。それはストーリーじゃなくて、実際の話じゃないの、とかも言われそうだが、聴いている我々の感動には何の違いがあろうか。集めるのが面倒臭いので、再結成後のボックスも是非是非~。
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ポポル・ブー「雅歌」


76年作。6枚目のアルバム。「幽玄」「静謐」「聖歌」と評されるポポル・ブー(このバンド名も古代マヤ神話の叙事詩から)は、全て原始的な神性への賛美、エレクトロニクスを使用した宗教的法悦、賛美歌である。その意味では作品のテーマはどれを聴いても「全部一緒」。アコースティックに傾倒しようが、ヒューマン・ボイスの比率が多くなろうが、描かれている神がファラオであろうが新約聖書のマリアであろうが、その手触りは変わらない。リーダーの故フローリアン・フリッケ(Key,Synth)の強靭な個性の成せる業、メンバーが変化しても作風は変化しない求道的な態度は驚嘆に値する。このアルバムも旧約聖書をモチーフに持ち、チャントのような流れる歌声が心地良く、ある種現代の「賛美歌」であるが、質感は他のアルバムとそんなに変わらない。その意味では1枚紹介すれば事足りてしまい、困ってしまうバンドなのだけど・・・。

一噌幸弘・しらせ「よしのぼり」


08年作。一噌幸弘(能管、篠笛、田楽笛、リコーダー)は、伝統的な「能楽一噌流笛方」でありながら、自称「高速アコースティック・ユニット」の「しらせ」のバンド・リーダーでもある。ローランド・カーク張りに吹きまくりの一噌の能管類に、ギター・チェロ、タブラにヴァイオリンが激しく絡んで来る。フォーカスとカーブド・エアがセッションしている様な内容で、CDショップでは邦楽やジャズのコーナーに並べられているが、この感触は紛う方無くプログレ、ですわ。ライブ盤も含め、7枚のアルバムを出しているが、一番楽曲がバラエティに富んでいるのがこれ。チャンバー・ロックの傑作『メトリエ』で幕を開け、ヴァイオリンの美しい『ヤマカガシ』、ケルト音楽風の『行の風』と続く流れが素晴らしい。その後もタブラを使ったサイケデリックな曲、祭り囃子をアレンジした和風Fiesta(祝祭日)な曲と続き、15世紀の作曲家グリエルムスの舞踏曲『バッサ・カスティーリャ』の超絶アレンジで幕を閉じる。この構成力は、演奏と同じ位凄い。新作も期待。

エリック・ノーランダー「イントゥ・ザ・サンセット」


00年作。エリック・ノーランダー、セカンド・ソロ・アルバムは、中世の騎士物語をベースにしたコンセプト・アルバム。欧州では一番売上が良かったらしい。グレン・ヒューズ、エドワード・リーカーズ、奥さんのラナ・レーン等、1曲毎に別なヴォーカリストを揃え、シンフォニック・ハード・メタルな演奏にクラシカルなキーボード郡が絡む、と云う構成。プログレ的な叙情性や哀愁はあんまり無いが、80年代ヘヴィ・メタルの影響を受けたノリの良い楽曲が並び、ノーランダーのアルバムの中では一番テンポが良く一気に終盤まで聴ける。ノーランダーの「メタル・サイド」が遺憾なく発揮された傑作だが、前述の如くプログ・ファンには今ひとつ受けが悪いらしい。良い出来なので、未聴の人は是非ご一聴を。

エリック・ノーランダー「オマージュ・シンフォニック」


06年作。ジャズなんかだと、スタンダード集みたいのが定番の企画であって、名盤と言われるアルバムもかなり存在するのに、ロック系はあまり出ていない。ビートルズやストーンズ、プログレ系ではピンク・フロイド辺りは割りとあるのだが、同じ曲ばかりで、みんな、飽きちゃうでしょ。このアルバムは演奏技術だけなら当代きってのキーボーディスト、エリック・ノーランダーの名作プログレ・カヴァー集。『スターレス』『海賊』『世紀の曲がり角』『アーサー王と円卓の騎士たち』等の名曲を、当時のロケット・サイエンティスツのメンバーと一緒に、楽しそうに演奏している。それでも原曲通りなのは物足りなく聞こえ、もっと冒険しろよ、と言いたくなるし、崩し過ぎるとオリジナルへのリスペクトは無いのか、と言いたくなる。この辺がこの手の企画全般が持つ限界なのでしょうね。『海賊』の途中で『アメリカ』になっちゃうのは、やはり楽しい。

エリック・ノーランダー「ミュージック・マシーン」


03年作。ラナ・レーンその他の総帥、エリック・ノーランダー(key),3作目のソロは2枚組の渾身のコンセプト・アルバム。シンフォニック・ハード・メタルっぽいアルバムの方が売上が良いが、ファンはオールド・プログレッシブなアナログ・シンセばりばりのをやれぃ!と言って来る。それならば両方の曲の入るアルバムを、と云うのが発想の大本らしい。元々、この人の身上は昔のプログ・キーボーディスト的なセンスと技術を持っていながら、好みは90年台以降のシンフォニック「風」のメタルやハード・プログレ、と云ったギャップにある二面性が面白いので、今回の様な企画はかなり成功している。大手メディア企業によって作られた大物アーティスト「ミュージック・マシーン」・ジョニー・アメリカ。だがその「死」までが、綿密にプログラミングされていた・・・と云うストーリーは、『Tommy』『ザ・ウォール』の系列だが、テーマとしては『Radio K.A.O.S』辺りが直系か。歌モノはメロディック・メタル、インストは70年代プログレに描き分けてあって、悪くはない。

ジェシ・ラッセル&ロナルド・コーン「ヒュー・ホッパー(書籍・英書)」


12年発売。洋書のカタログでこの書名を発見したときは、思わず目を疑った。ヒュー・ホッパーの伝記?!まさか同名異人って・・いないよなぁ、他にこんな名前。早速発注して見て、約3週間後。ようやく届いたものに目を通して見ると・・・何の事はない、ホッパーのWikipediaの記述、及びホッパーの関連バンドの記述を羅列した、所謂オンデマンド・ブックでした。このPubmix.comと云う会社、これで結構マイナーなミュージシャンの書籍も出しているらしい。ショボーン(´・ω・`)。しかし、ネットの情報はうつろいやすく、どんな大手だっていつまで存続しているかは判らない。魚拓を取っておいても所詮はデータ、メディアがやられたら一発で駄目になる。やはり書籍の形で持っておく価値はあるし、何よりも本棚に『Hugh Hopper』が『ビル・ブルーフォード自伝』なんかと一緒に並んでいるのはちょっと良い感じ。『Elton Dean』も新たに発注しました(^_^;)。

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