残酷!音楽怪獣プログレ    忍者ブログ

残酷!音楽怪獣プログレ

しがないプログレ好きで、よく中古盤を漁っています。ときどきライブなんぞにも行っておりやす。

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ラ・レッジェンダ・ニュー・トロルス「コンチェルト・グロッソ 1-2-3」


13年作。こちらは「ラ・レッジェンダ・ニュー・トロルス」による、『コンチェルト・グロッソ』再録コンピレーション盤。映画音楽作曲家としても著名なルイス・エンリケ・バカロフ指揮による『コンチェルト・グロッソ1』『同2』によるスタジオ再録音と、『同3』からの抜粋したオリジナルの5曲が収録されている。ニュー・トロルスと云うより『コンチェルト・グロッソ』シリーズのベスト盤の趣きのある一枚。やっぱ『シャドウズ』まで入ってのパート1だよな、てな感じもするが、このシリーズの全体像を簡単に把握するには悪くない。02年の1、2再現のライブ盤、07年の番外編『セブン・シーズンズ』を含めたライブDVDとの聴き比べも一興です。
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ラ・ストーリア・ニュー・トロルス「ライブ」



13年作。再発も含めてニュー・トロルス関係が色々発売された。現在のバンドは長年のメンバーの名称使用の諍いにより、複数のバンド名がゴッチャゴチャになっており、旧メンバーの誰が在籍しているかに因って、少なくとも3つのバンドが現役で存在する。このバンド間でメンバーが被っていたりして、非常にややこしい事になっており、中小IT企業の分裂騒ぎの如くコンフュージョンしている。エピタフになんなきゃ良いけど。このライブ盤は今年の来日メンバーによる「ラ・ストーリア・ニュー・トロルス」による自主レーベルからの発売。『コンチェルト・グロッソ1』『同2』の楽曲を中心とした、オーケストラ帯同のライブを収録。従来であれば「来日記念盤」とかで発売されるレベル。出来は悪くないので、お薦め盤です。

アクエリア・ミュージック「恐怖の幻想改革」



08年作。同人音楽界では『東方Project』のアレンジCD、と云うのは数年前から一大勢力となっており、同人ショップでもコーナー一つ分は即売会の時期には常に占有、メタル、テクノ、ジャズ、オーケストラ(!!)等様々なジャンルの新作CDが並ぶ。当然プログ系が出て来るのも時間の問題だと思っていたが、とっくに出てました(^_^;)。いや、同人までは流石にチェックは出来ないよ・・・。全曲ゲームBGMをシンフォニック系にアレンジ、タイトルはEL&Pだが音楽性はむしろアレア、ニュー・トロルス等の全盛期のイタリアン・プログの作品を思わせる内容。ラストを飾る、36分に及ぶ『組曲紅魔館』は圧巻。(英題名はConcerto Grosso Koumukan!!)プログ系の音楽は当然製作に時間が掛かり、セカンドは未だ発売されてない様子だが、是非頑張って欲しいっす(*_*)。

ケイブマン・シューストア「スーパーセール」



05年作。米国では珍しい、カンタベリー系に影響を受けたアヴァン・ジャズ・ロック・ユニット、サウンドはトータス・ミーツ・フランク・ザッパとか海外で評されているが、超絶変拍子にたゆたう様な独特のギター・サウンド、米国人には珍しい(?)ブラックなユーモアの韜晦的な歌詞が絡む。90年代には故ヒュー・ホッパー(b)を外部からリーダーに迎え、「ヒュースコア」としても活動していたが、ホッパーの逝去と共に再びオリジナル名に戻した様子。ある意味ホッパーの遺伝子を受け継ぐバンドとして、活動を続けて欲しいと思う。プログレ系の中でも更に異端な音楽性だが、一度聴いて見ると面白いかもよ。

ヴァンゲリス「ライト・アンド・シャドー」



13年作。今年もまたヴァンゲリスのベスト盤が発売。何か毎年一枚出てるような気がするぞ(^_^;)。但し今回は廉価版で、某所で400円位で購入可能。レーベルの権利関係で90~99年の作品から収録されており、『ブレードランナー』『1492コロンブス』『オーシャンズ』『エル・グレコ』等からの選曲。珍しく『炎のランナー』は入っていない。サントラ、ニューエイジ・ミュージック系のアルバムから手際良く構成されており、コレはコレで一つの作品として聴けてしまうのが相変わらずのヴァンゲリス節。でも、そろそろオリジナル・アルバムを出して欲しいねぇ。大物になってすっかり寡作になってしまったし。

アイン・ソフ「帽子と野原」


86年作。メンバー・チェンジ後紆余曲折あり、ようやく発売されたセカンド。人によってはこちらをアイン・ソフの最高作に挙げるプログ・ファンも多い。タイトル(ハットフィールド・アンド・ザ・ノース!)通り、よりカンタベリー系に近接したジャズ・ロック・サウンドに変化しており、むしろ曲調はナショナル・ヘルスに近いかも。牧歌的なイントロからキャメルにも似たインタープレイに繋がる『白鳥の湖』で幕を開け、その物ズバリの名曲『組曲・帽子と野原』、『カンタベリー物語』へと続く。ラストはライブの定番『パイプ・ドリーム』。捨て曲無しの、これも日本プログレ史上の最重要アイテム。曲間のギターとキーボードのバトルは、殆どフィル・ミラーとアラン・ゴウエンである。前回のCD化は、スタジオ・ライブ感を出す為かややラフなミックスとなっていたので、今回のリマスター(13年10月)では音像をどう変えて来るか、期待したい。

アイン・ソフ「妖精の森」



80年作。ジャパニーズ・プログ・バンドの雄、アイン・ソフの廃盤となっていた過去作が、続々とリマスター再発される事となってまずは目出度い(^_^;)。現在発売されているのは、まずこのファースト。基本はシンフォニック風味溢れるインスト・ロックだが、あくまでメロディアスであり、ブランドXや現在のアリストクラットの様にバカテクお披露目大会に陥らない所が良い。1曲目の『クロスファイア』はフュージョンに近接しており、この路線のアルバムか、とリスナーが思っていると2曲目の小品『インタリュード』で「箸休め」、代表曲の『ナチュラル・セレクション』『ブライアン・スミスの主題による変奏曲』と続き、大作『妖精の森』に突入して行く、この怒涛の疾走感が堪りません。このファーストではイングランドやチューダーズ・ロッジの様な、英国田園系の雰囲気があるが、メンバー交替のあったセカンド以降はよりカンタベリー系の美メロが増えて行きます。日本プログレ史上に燦然と輝く大傑作。

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