16年発表。オン・ジ・エアー・レーベルのラインナップは、フロイドのブートレグの歴史を忠実になぞっており、今回はとうとう『砂丘』サントラ、で一枚。70年発表のミケランジェロ・アントオーニ監督の映画『砂丘』、アメリカ人の学生活動家が当局の追求を逃れ、同じく日常に飽き飽きしていた社長秘書のOLと共にセスナを盗み、砂漠の中のヒッピー・コミュニティーに逃亡。彼らの求めるものはヒッピー・カルチャーの中で得られるのか・・・。リアル感を出すために素人さんを主演にした事が裏目に出て、ラスト5分が『ユージン、斧に気をつけろ』の改作『51号の幻想』の優れたプロモーション・ビデオになっている以外、見処は全く無し。フロイドは『モア』の成功を買われ音楽に招聘されたが、英語の話せないアントオーニ監督とコミュニケーションが取れず、結果映画本体には『若者の鼓動』『揺れる大地』他数曲のみ使用。かなりの未発表曲が昔からブートレグの餌食になっていたが、今回は曲として「聴ける」レベルの楽曲を1枚に纏めたもの。と言うか、コレ自体が過去の同名ブートレグの完コピ。『砂丘』未発表楽曲自体は今月(16年11月)発売のボックス・セットに公式としては収録の噂もあり、それ迄のつなぎ、として購入しておくのも悪くないと思います。