残酷!音楽怪獣プログレ    忍者ブログ

残酷!音楽怪獣プログレ

しがないプログレ好きで、よく中古盤を漁っています。ときどきライブなんぞにも行っておりやす。

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グレッグ・レイク「夢見るクリスマス」


75年作。キース・エマーソンの「クリスマス・アルバム」は以前に紹介してしまったので、こちらの方も。最初はグレッグ・レイク名義でシングルとして発売されたが、後にEL&PのLP「作品第2番」に収録され、現在はEL&P名義になっている。このシングルCDは03年頃発売されたもので、カップリングは「庶民のファンファーレ」。一応、シングル・バージョンが収録されているが、他のベスト盤とかでも聴けるので、まぁコレクター向けですな。またレイクの甘々のバラードか、と敬遠しているEL&Pファンも多いと思うが、一度歌詞をちゃんとご覧あれ。当時の中東戦争を批判した、プロテスト・ソングなんだよ、これ。何故かカラオケによくあるので、プログ・ファンは忘年会の二次会でさり気なく歌うべし。
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ムーディー・ブルース「ディセンバー」


03年作。12年現在、ムーディーズのスタジオ盤としてはこれがラストになっている。ジャスティン・ヘイワード(Vo,G)とジョン・ロッジ(Vo,b)によって作成され、ジョン・レノン「ハッピー・クリスマス」のカヴァー等も含まれているが、基本は二人の作曲したオリジナルのクリスマス・ソングが中心になっている。
80年代以降のムーディーズはヒット曲には恵まれず、ライブ活動がメインとなっているが、意外と良曲が多く、このアルバムも例外ではない。ある種二人のソロ・アルバムっぽく、朴訥な雰囲気の曲が多いが、逆にそれがクリスマス・ソングらしい、素直なアルバムになっていて割りと良い。ムーディーズの「企画物」として敬遠しているファンも多いが、逆にこの季節に聴いて見るのも一興かと。中古でも安いよ。

リック・ウェイクマン「クリスマス・ヴァリエーション」


2000年作。最も、ジャケ違いで何回か再発されている。ソロ・ピアノで讃美歌、トラッド、クリスマス・ソングなどを演奏したもの。つまりイエスのメンバーは同じテーマの作品を、偶然に競作してる訳ですな。ウェイクマンは一時、クリスチャン・ミュージックに傾倒しており、バイブル系のアルバムを少なからず発表しているので、このアルバムもどちらかと言えばそっちの系統に入る。聖書の朗読、カソリックのミサ曲等もあり、教会でのライブが多いのもそちらのコネクションとの関係があるのかも。3作中、一番静謐な気持ちにさせてくれる作品である。

ジョン・アンダーソン「3シップス」


85年作。現在流通しているのは、08年の22thエディションで、デジタル・リマスター盤、5曲追加されて、全18曲になっている。アンダーソンが様々なソロ・アルバムを出していた頃の仕事で、讃美歌やトラッドを配した、クリスマス・アルバム。まぁ、この人は普段歌っているのも、クリスマス・ソングみたいなもんだが・・・。この頃のアンダーソンはソロを連発していて、AOR、ケルト、アンビエント・ミュージック、オーケストラとの共演と、毎回毛色を変えたジャンルに挑戦していた。結果、この人のアルバムは「全部一緒」、若しくは「何でも歌える人」と云う事実が判ったのでありました。声の個性が強すぎるのも、良し悪しですね。近作のソロは、割りと想定の範囲内での大人しい音楽が多いので、また冒険して欲しいものであります。トレヴァー・ラビン(G)も参加。

クリス・スクワイア「スイス・コーラス」


09年作。イエスのクリス・スクワイア(b,Vo)のソロ・アルバム名義としては2作目だが、何とイングリッシュ・バロック・コーラスを配し、讃美歌を中心としたクリスマス・アルバム。スティーブ・ハケット(g、Vo)も参加、これがユニットのスクエアケットに発展する事になる。「クリスマス・キャロル」や、以前のクリスマス・シングル「ラン・ウイズ・ア・フォックス」等が演奏されていて、非常に正統的な出来。逆に言えば、イエスのファンが納得する内容かどうかは疑問だが・・・他メンバーでは、ジョン・アンダーソンがクリスマス・ソング集「3シップス」、リック・ウェイクマンが讃美歌をソロで弾いた「クリスマス・ヴァリエーション」等のクリスマス・アルバムがある。イエスで過ごすクリスマスってのも、悪くないかもね。

須磨邦雄「SOLOSOLO」


06年作。美狂乱のリーダー、須磨邦雄(G,Vo)のファースト・ソロ・アルバム。
美狂乱としての活動は、04年のアニメ「魁!クロマティ高校」のサントラ以来停止しており、当時としては須磨の2年振りの作品となる。内容は、キング・クリムゾン、フランク・ザッパへの傾倒は相変わらずだが、美狂乱のアルバムよりもヴォーカルの比重が高く、ヴァラエティーに富んだ楽曲を揃えていて、さながら「短編集」の趣がある作品となっている。美狂乱のアルバムは毎回かっちりとしたコンセプトがあり、そこが魅力的な部分でもあるのだが、やや息が詰まるのも事実。このアルバムの様に、意図的に「息抜き」のある方が、聴いていて肩が凝らないし好きである。マイペースで活躍する人だが、そろそろ新作は出ないのかな。

ジェラルド「ギャップ萌え」


12年作。何でしょうこのタイトル。ヲタク・ワードで客を釣るにしても、10年位センスが古い。今頃プログレなんか聴いてる奴らは、センスが古いと莫迦にされているんでしょうか。内容は現メンバーによるクラシック・プログ4曲の、カヴァーが入ったミニ・アルバム。レインボー「スポットライト・キッズ」、エイジア「ヒート・オブ・ザ・モーメント」、U.K「イン・ザ・デッド・オブ・ナイト」、ユーライア・ヒープ「七月の朝」。別に意外な選曲でも何でもない。逆にこんなバンドのファンだったら、知らない方がおかしいでしょう。これだけだったら、ライブ盤か何かのオマケにボーナス・ディスクで付いて来るレヴェル。いっその事、徳永英明のアルバムみたいに、クラシック・プログばっかしフルで10曲位入っていたら、また印象は違っていたかも知れないね。

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