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残酷!音楽怪獣プログレ

しがないプログレ好きで、よく中古盤を漁っています。ときどきライブなんぞにも行っておりやす。

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ムゼオ・ローゼンバッハ「ツァラトゥストラ組曲/ライブ・イン・スタジオ」


12年作。ムゼオ・ローゼンバッハは、72年にイタリア・ヘヴィ・シンフォの名盤「ツァラトゥストラ組曲」を発表したきり、翌年解散。権利関係の怪しげな「未発表曲集」と「72年ライブ」がCD時代に出たが、2000年に一度復活して、2nd「EXIT」を発表、またすぐに解散。今回が2度目の再結成と云う話になる。今回は代表作「ツァラトゥストラ」の再演と云う安牌。前回の2ndが雰囲気は良かったが、歌モノなので余り話題にならなかった事への反省か、今回はプログ・ファン直球狙いのマーケティング。曲順が変えられており、「2012年バージョン」になっているが、やはり名曲は良く、イタリアン・ロックのファンは満足出来る作品には仕上がっている。来日はしないのかな。
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コリン・ブランストーン「オン・ジ・エアー・トゥナイト」



12年作。ゾンビーズのリード・ヴォーカル、ブランストーンの新譜が発売された。
ロッド・アージェント(Key)との現ゾンビーズも新曲のスタジオ盤を発売し続けているが、それとはまた別に、従来のソロ・アルバムも1年に1枚のペースで出している。年齢の割りには、えらく創作意欲が旺盛なお方である。大体ゾンビーズも去年が結成50年記念だから、ストーンズやビーチ・ボーイズよりも1年先輩だぞ、オイ。さて、毎回玄人評価の高いブランストーンのソロだが、今回は故ピート・バーデンス(Key、元キャメル)の3rdソロから、「ハート・オブ・ユニバース」をカヴァーしている。二人共80年代に、アラン・パーソンズの肝煎で「キーツ」を結成したかつての同僚。プログレ職人を集めたこのバンド、一歩間違えればエイジアにもなっていたかも知れないのに、マネージメントの失敗で全く売れなかった。「ハート~」は故人に捧げる花束のような曲で、泣ける(;_;)。友情の美しい1枚であります。

ブライアン・ホッパー「イフ・エヴァー・アイ・アム」


04年作。カンタベリーの名ベーシスト、故ヒュー・ホッパーの兄貴、ブライアン・ホッパー(Sax,Key,Synth)。この10年位はすっかり、カンタベリーやソフト・マシーンの発掘ライブの仕掛人になってしまったが、60年代の最初期はキャラバン他の母胎である「ワイルド・フラワーズ」や、「ベガーズ・ファーム」等の現役メンバーだった。その後、弟と比べて影が薄くなるのは、当時の担当楽器がサックスであり、エルトン・ディーンやその一派にポストを取られてしまったからだろうか。それでも、近年はソロ・アルバムも数枚出しており、割りと売れたのがコレ。ソフト・マシーンやワイルド・フラワーズの楽曲を、現代風のアレンジにして、再演奏している。やっぱり知ってる曲がある、と言うのは強い。他にもロバート・フェナー(Key)との合作で、「Virturity」「Just Dessrt」の2作のアンビエント系の作品がありますが、こっちはマニア向け。

EL&P「ライブ・イン・カリフォルニア,74」


12年作。またまた出ました発掘ライブの第3弾。今回は、74年の有名なブートレグ「カリフォルニア・ジャム」の公式盤化。以前にも「ゼン&ナウ」でも数曲発表されていたが、今回は完全版。とは言っても、元の音源が結構抜粋版だったので、今回は全て曲間を繋げて編集してある。それでもカール・パーマーのドラム・ソロは入っているし、「展覧会の絵」もかろうじてラストの歌詞から始まっている。全部で51分と、少し喰い足りないが、音質もリマスターされていて良好。EL&Pファンは必携盤。

ディセンバー・ピープル「サウンド・ライク・クリスマス」


01年作。「プログレッシブ・ロックでクリスマス」と云う、鰻と西瓜みたいな食い合せを、最初にやって見たのがこのアルバム。マグナ・カルタ・レーベルにロバート・ベリー(b,Vo,Key,etc)が中心となって企画したもの。ジョン・ウエットンやカンサス等、お馴染みのメンバーが競演しているが、全て有名なクリスマス・ソングを「有名プログレ・バンド風」に演奏したもの。フロイド、クリムゾン、クイーン、ジェネシス・・・元ネタは割りと分かり易い所から取っており、「ハッチポッチステーション」とか「ドレッド・ツェッペリン」とか、あの辺の感じ。むしろパロディCDとして笑って聴いた方が面白いかも。10年にセカンド「Rattle&Hambug」も出しており、こちらもThe Who、イエス、サンタナ風・・と変わらぬ芸風が目白押し(^_^;)。

ザ・プログ・ワールド・オーケストラ「ア・プロギー・クリスマス」


12年作。何ですかこのむさいジャケットは。クリスマスなのに、全然めでたい感じがしないぞ。大晦日の六本木のパブですか。同じクリスマスなら、ビーチ・ボーイズやビング・クロスビーのジャケットを見習え。メタル・ブレード・レーベルの企画物で、この手の仕事の多いニール・モース(Key,G)が音頭を取ったクリスマス・アルバム。「きよしこの夜」「リトル・ドラマー・ボーイ」「主はきませり」等のクリスマス・ソングを、もうお解りだと思うが、変拍子やら長尺やらのプログ・アレンジにして演奏している。スティーブ・ハケット(G)、マイク・ポートノイ(ds)、ピート・トラヴァース(b)、スティーブ・モース(g)等、ポンプ・ロック勢がゾロゾロと参加。ある意味ネタCDだが、手の内が見える分、そんなに悪くないっす。

ジェスロ・タル「クリスマス・アルバム」


03年作だが、現在は08年に行われたクリスマス・ライブの付け加えられた2枚組で販売されている。何かプログレのクリスマス・アルバムを探して見たら、意外とゾロゾロ出て来るよ。今回はジェスロ・タル。内容は、タルの過去曲のクリスマス・アレンジ+トラッドの歌もの+インスト、と云う極めてオーソドックスな構成。フォーレ、メンデルスゾーン等のクラシックの曲も演奏している。イアン・アンダーソンのフルートに弦楽器が絡み、なかなか良い感じ。もう1枚のライブの方も、聖歌隊を配しアコースティックな演奏をしている。元々のタルの曲が、「神秘の森」「スタンド・アップ」辺りから取られていて、ストリングス・アレンジが映えるものが選ばれているのもあるのだろう。DVD付きもあるらしいが、未確認。

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